因果関係、相関関係
ボクは、このブログで、因果関係と相関関係について語ることが多いんですが、それは、間違っている人が非常に多いからです。
例えば、暖かい地方に住む人たちの平均寿命が長いとしましょう。
すると、
暖かい → 寿命が長い
と思い込む人が少なからずいます。
つまり、寿命が長い要因が温暖な気候にある、とするわけです。
これを因果関係と言います。
原因と結果の関係ですね。
しかし、よく考えてみてください。
このことは証明されていないので。
だって、もしかしたら、寿命が長い人が多い地域がたまたま温暖だっただけかも知れないじゃないですか。
これを極端にわかりやすい別の事例で言います。
例えば、今日のランチに、ラーメンを食べた人とカレーを食べた人が100メートル競走をしたらラーメンを食べた人が勝ちました。
だから、ラーメンは競走に効く、となりますか?
ならないですよね。
つまり、ラーメンと100メートル競走とは因果関係にはあるとは言えません。
しかし、ラーメンを食べた人が勝ったのは事実なので、相関関係にはあります。
この、単なる相関関係を見て、因果関係だと思い込んでしまう人が実に多い世の中なんですよ。
まさにさっきの、温暖な地域と寿命の関係ですね。
あれは因果関係では無く、相関関係の話です。
猟奇犯罪とアニメ
ボクはアニメに何ら特別な思いはありません(面白ければ好きだし、面白くなければ好きでも無い、それはアニメに限らず)が、世の中の一部にはアニメと猟奇犯罪を因果関係と捉えてしまう人がいます。
最近ではこの人。
まあ、この人は炎上したのですぐに謝罪しましたが。
すごく当たり前のことなんですが、アニメと猟奇犯罪は因果関係にはありません。
アニメ好きな人が猟奇犯罪を起こしたのなら、それは相関関係です。
つまり、猟奇犯罪を起こした人がたまたまアニメ好きだっただけです。
アニメ → 犯罪
では無く、
犯罪をする人がたまたまアニメ好きだった。
だから、犯罪を防ぐためにアニメを規制するなんて、何の意味も無いのです。
あるいはもっと極論すれば、アニメを規制してしまえば、アニメで満足していた人(犯罪予備軍)の行き先が他に向かってしまうかもしれません。
むしろ危険が増す可能性があるわけです。
モデルガンで満足していた。
↓
モデルガンを規制
↓
モデルガンが無いならホンモノの銃が手に入らないだろうか。
因果関係に無いのに因果関係だと誤認して規制することは無意味か有害です。
もし仮にアニメと猟奇犯罪が因果関係にあるのなら、世の中のアニメ好きの人のほとんどが猟奇犯罪を起こしてしまうはずですが、実際にはそうでは無いでしょ。
猟奇犯罪を起こす人なんてほんの一部ですし、アニメ好きでは無い人も猟奇犯罪を起こすこともあります。
なので、アニメが猟奇犯罪の原因である説明にはなりません。
そして、こんな論調を書くと、
「B-CHANはアニメを擁護している。」
などと言う人もいるんですが、もはや完全に論点がずれてますよね。
そんな人は相手にはしません。時間のムダですから。
好き嫌いでは無く、ロジックで反論してほしいモノです。