中身で判断しよう
森友学園の不自然な土地取引事件。
森友学園が保守的な学校であることから、与党支持者たちは擁護し、野党支持者たちは非難すると言う、わかりやすい構図になっています。
まあ、はっきり言って、誰の目にも不自然なのは明らかで、要はそれを、
- いかに擁護するか。
- いかに非難するか。
の戦いになっているわけです。
事件の全貌が見えないし事実確認ができないので、ボクは何とも言いようがありません。
間違えないで欲しいのは、支持の対象によって判断を変えるような愚かなことはしないでほしいと言うことです。
例えば、自分は自民党支持者だから、今回の事件を擁護する。
自分は民進党支持者だから、今回の事件を非難する。
そう言う浅はかな発想はやめてほしいってことです。
じゃあ、もし今回と同じことを自民党関係者では無く民進党関係者がやったらどうなるのか。
自民党がやったら擁護するけど民進党がやったら非難する。
あるいは逆に、自民党がやったら非難するけど民進党がやったら擁護する。
同じ内容なのに。
それはおかしいですよね。
きちんと中身で判断すべきですよね。
同じことをやってもAさんなら許す、Bさんなら許さない。
そんなのは野蛮な人がやることであって、法治国家で先進国である日本の国民なら、やるべきではありません。
自民党でも民進党でも、正しいことはほめるべきですし間違ったことは非難すべきでしょう。
人間の集まりである以上、どの政党も正しいことをすることもあり、間違ったことをすることもありますから。
財務省のトンチンカン
それよりも、ボクが今回の事件で判明したことで最大級に驚いたことがあります。
それは、財務省が関係書類を廃棄したことです。
国家にしても、民間企業にしても、一定の文書と言うのは、保存年限が定められます。
法的なモノ、自主的なモノ、いずれにせよ、
保管の最低期間
が定められます。
最低1年間は保存すること。
最低5年間は保存すること。
最低10年間は保存すること。
などですね。
後になって何か問題が起こったりするかもしれないので、一定の期間は保存しておくことが義務づけられるわけです。
ところが今回の事件。
何と、
1年未満
とさだめられているそうです。
ボクは、
はああああああああ?
と叫んじゃいましたよ。
あのさ、下限を定めるのはわかりますよ。
合理的理由があります。
しかし今回のは逆。
上限ですよ、上限。
何それ?
上限を定めるとおかしなことになります。
1年未満と決められているのなら、極端に言えば、1分でも成立します。
取り引きが終わったら1年未満ルールに従って1分で廃棄しました〜。
と言うアホなことが可能です。
アホと書きましたが、実際にこのアホなルールが財務省でまかり通っているわけです。
申し訳ないですが、ボクはお役人は頭の悪い人たちの集団だと思っているんですが、それを実証してしまっています。
下限では無く上限ルールなんて、見た瞬間におかしいと思うのがまともな脳の持ち主。
それに違和感を感じず、公式ルールとして運用しているのが財務省。
ホントに国民のことを考えてるんでしょうか。
もちろん考えてないですよね。
今回の取り引きの不自然な価格に関して擁護する人がいるんです。
きちんと理由も説明してくれます。
でも、きちんと理由があって自信を持って説明できるのなら、なおさら、書類も廃棄する必要は無いはずですよね。
だって、書類を廃棄する、つまり証拠を廃棄するってことは、都合の悪い側に有利になる行動ですから。
ホントに正しいと主張するのなら、書類をきちんと残してその根拠を示せるはずなんですよね。
なのにわざわざ書類を破棄して自分たちが有利になるようにしたと言うことは、その行い自体が暗示してしまっているんです。
こんな例を考えればわかりやすいです。
ある店に泥棒に入った人がいるとしましょう。
その人がつかまったんですが、その人は、
「俺は犯人では無い。」
と主張しています。そこでみんなで防犯カメラの映像を見ることにしました。
するとその人は防犯カメラを破壊してしまいました。
その行動をとること自体がその人が犯人であることの裏付けになってしまうわけです。
もしホントに犯人で無いのなら、カメラを壊すよりも、カメラをみんなで一緒に見て無実であることを証明した方が有利だからです。壊す必要なんて無いですよね。
今回の森友学園取り引き。
まったく同じ意味で、書類の保存年限の上限を定めるトンチンカンな頭の悪い財務省にボクは驚きを禁じ得ません。
自民党でも森友学園でも無く、最大の異質な組織は財務省でしょう。
別に今回の事件だけじゃ無いんです。
そもそも国民の財産に関わる取り引き文書の保存年限に下限では無く上限を取り決める財務省は異常ですよ。
財務省に言いたい。
無い頭でもちょっとは使えよ!