カセットテープ
ボクのパソコンデビューは親戚の東芝販売店から借りたパソピア7でした。
当時のパソコンはいまのWindowsと違って、機種ごとに仕様が異なっていました。
例えば、NECのパソコン用のアプリは富士通のパソコンでは動作しません。
つまり機種ごとにアプリを作る必要があったのです。
パソピア7はマイナーな機種なので、パソピア7用のアプリを作るメーカーは少なく、ボクは自分でプログラムを打ち込んでは保存していました。
保存はカセットテープ。
カセットテープをレコーダーにセットして巻き戻し、数十秒掛けて録音。
保存したデータを読み込むのも数十秒かかりました。
プログラムを少し打ち込んでは保存。
それができなかったんですよ。
その後、フロッピーディスクが普及し始めましたが、ボクの次のパソコンはMSXで、データ保存は引き続きカセットテープでした。
その後、PC-8801FAからFM TOWNSへ。
どちらもフロッピーディスクです。
カセットテープを使っていたボクにとって、フロッピーディスクは感動そのモノでした。
いちいち巻き戻さなくても、自動的に保存してくれるんですから。
ハードディスク
しかし、フロッピーディスクの欠点は容量が少なく、ディスクを入れ替える必要があるコト。
人気の大作ゲームを買ってくると、フロッピーディスク5枚組なんてのもありました。
当時は、それもまた所有欲をそそられたんですけどね。
しかし、ウワサに聞くハードディスクの存在を知ると欲しくてたまりません。
おカネをためて、ついに人生初のハードディスクを買いましたよ。
容量は40MB(メガバイト)でした。
フロッピーディスク約40枚。
何と言う大容量!
これを接続しておけば、フロッピーディスクを入れ替える手間も省けます。
FM TOWNSと言う機種は世界初のCD-ROM標準搭載機であり、CD-ROMの容量自体は640MBもあったんですが、読み込みが遅いんです。
OSを起動するたびにCD-ROMの読み込みに待たされていたボクは、ハードディスクにOSをインストールして起動し、フロッピーディスク以上の感動。
これでもう、起動のたびに、フロッピーディスクやCD-ROMをセットする手間も無くなり、待ち時間も激減。
ホントにあっと言う間にパソコンが起動するようになりました。
ちなみに購入価格はボクの記憶で約6万円。
40MBで6万円。
参考までに、現在、Amazonで売れているハードディスクを載せます。
容量は4TBで約1万円。
大ざっぱな計算をすると、容量は当時のボクが買ったハードディスクの約10万倍です。
なので、当時の水準なら、60億円ですね。
60億円レベルの容量のハードディスクがいまでは1万円で買えます。
これがIT業界の進歩。
自動車業界を見れば、多くの自動車が高額になっています。
そう思えば、IT機器のコモディティ化がすごい勢いであるコトが理解できると思います。