パソコンを使わなければ乗っ取られる心配も無い
サイバーセキュリティ担当大臣である桜田議員がパソコンを使わないコトが話題ですねえ。
USBすら理解していない人が、サイバーセキュリティの課題や問題点を理解しているとはとても思えませんよね。
各国の海外メディアから苦笑されている状態で、
「パソコンを使わないんだから、パソコンを乗っ取られる心配は皆無。」
と言う趣旨のブラックジョークを言われるします。
いや、その通り。
パソコンやスマホなんて使うから、サイバーセキュリティのリスクが発生するわけです。
サイバーセキュリティが心配なら、IT機器なんて使うな、ってコトですね。
その点では、桜田大臣は正しい。
でも、それで守られるのは、桜田大臣だけ。
つまり、わざわざ大臣をやる必要なんて無いのです。
大臣をやる以上、守るべき人は自分では無く、国民です。
では、国民全員に、
サイバーセキュリティが心配なら、IT機器なんて使うな。
と言えるかどうか。
それは、
食中毒が心配なら、食べ物を食べるな。
とほぼ同義であり、不可能です。
可能なら、そもそもサイバーセキュリティ担当大臣なんて不要で、不可能だから、大臣が存在するわけです。
その担当大臣が、ド素人。
有事が発生した場合に、的確な指図を行えるのは、ド素人よりも専門家。
現時点で、日本のサイバーセキュリティ方面は、かなり危うい状態にあると言えます。
世の中を見渡して、桜田氏以上にサイバーセキュリティに明るい人材が存在しないのであれば、桜田氏が大臣をやっていても仕方無いと思いますが、そんなコトは無いですよね。
大臣なんて民間人でも構わないわけですし。
そう言う意味では、ベストな選択をしていないと言う意味で、大臣本人よりも、それを任命した人に責任があると言えます。
もしホントに桜田氏がサイバーセキュリティ担当大臣に最適だと主張するのであれば、それは与党の人材不足を露呈しているわけで、自分で自分のクビを絞めているコトになるんですよ、与党政権。
だからここは、さっさと任命ミスを認めて、配置換えした方が政権にも国民にもハッピーです。
他の大臣が心配
ところで、世の中の色んな記事を読んでいると、多くの人は、サイバーセキュリティ担当大臣の問題に終始しています。
ボクはそうは考えません。
サイバーセキュリティを担当する大臣として、もっと他に適任者がいるにも関わらず、桜田氏を大臣に任命したと言うコトは、
大臣を任命する選考方法自体
に問題があると考えられます。
実務のスペシャリストである必要はありません。それは現場担当者の仕事なので。
でも大臣である以上、本質を理解し、的確な指揮系統を作り、実行できる人である必要があります。
今回の問題点はまさにそこで、ろくに知識も無い人が有事に指揮を執るコトになります。
例え方は微妙かも知れませんが、病院の院長が、
「ガンって何ですか?」
と発言したら不安になりませんか?
不具合で事故が起こっている自動車メーカーの社長が、
「ブレーキって何ですか?」
と発言したら、その人は明らかに不適格であり、問題は解決しないでしょう。
今回の桜田氏が大臣に任命されたと言うコトは、そんなスペシャルティは考慮されずに任命されたコトになります。
すると、
他の大臣、大丈夫?
とボクは思ってしまいます。
そこが問題の本質では無いですか?
実は、他のそれぞれの大臣も、スペシャルティは考慮されず、単純に数あわせで任命されたんじゃ無いの?なんて感じます。
ホントはもっと適任者がいるのに、専門性の無い人が大臣になってしまっているために日本の国益が損なわれているとしたら、大問題ですよね。
政治家ってのは、選挙区で落選しても比例区で当選したりする人もいるわけで、必ずしも有能と言うわけでは無いですし、ましてや、選挙で当選したから何をやっても良いわけでもありません。
国民が選んだんだから政治家のやるコトに文句を言うな、って人もいますが、じゃあ政治家が殺人をしても許す必要があるんでしょうか。
政治家ってのは、あくまでも選挙で当選しただけの人です。
能力や専門性とは関係ありません。
人間なので当然、不完全ですし、ミスもあります。
今回の件は、桜田氏の問題では無く、人選ミスです。
そして、他の大臣にも、同じ可能性が出てきました。
一度、本質的に、人選をおさらいする必要がありそうです。
繰り返しますが、大臣になるのに選挙は関係ありません。
民間人でも構わないのです。
なるべきは、ド素人では無く、その分野に精通し、的確に指図できる人です。
桜田氏にも、きっと他の分野で得意分野があるでしょうから、そっちで活躍してもらえば。
任命者は解任する勇気が、そして桜田氏は自らサイバーセキュリティ担当大臣を降りる英断が必要だと思いますよ。