賃貸管理
世の中には、家を買った人と、賃貸住宅に住んでいる人がいて、ボクは後者です。
そして、さらに、賃貸住宅を管理する仕事をしています。
賃貸管理の仕事って、何が起こるか、わからないんですよね。
良くあるのが、
- 給湯器が壊れた。
- インターフォンが壊れた。
- 水漏れ。
で、たまにあるのが、鍵の紛失です。
賃貸住宅は、法的に言えば、いったん、賃貸借契約が始まれば、その期間中は、部屋の中へ入れるのは賃借人、つまり借主だけです。
例え、部屋を貸している大家さんでも、管理会社でも、正当な理由が無い限り、勝手に賃借人の部屋に入ってはいけません。
入ったら不法侵入です。
そこでややこしいのが、鍵の管理です。
スペアキー
借家は借主にとっての自宅。
てことは、本来は、鍵の管理も借主の自己責任。
鍵を紛失した場合、鍵師と呼ばれる職業の人を呼んで解錠してもらいます。
解錠すれば、すなわち、ドアを開けられるってことです。
家の中にスペアキーがあれば、今後はそれを使えばいいですよね。
もしスペアキーが無ければ、そもそも、その鍵穴はもう使えません。
つまり、鍵穴側を交換する必要があります。
これは、実に面倒で、かつ、費用がかかることです。
でも、現実に起こる可能性はあります。
また、最近は鍵の性能が上がってセキュリティが強化されています。
昔ながらの鍵は、ギザギザの形状で、それを鍵穴に差し込むことで、鍵穴内部の機構を動かし、ロックを解除できます。
しかし、最近、主流になりつつあるのが、ディンプルキー。
これは、鍵自体はギザギザでは無く直線的。そして、いくつかのくぼみがあります。
このくぼみをディンプルと言います。ゴルフボールの凸凹もディンプルと言います。
ディンプルキーは従来の鍵よりも解錠が難しいんですよね。
鍵師でもカンタンには開けられません。
ディンプルキーを紛失してしまうと、最悪の場合、ドア自体を破壊する必要があります。
それは現実的ではありません。
そこで、実際には、同じ鍵を数本、借主と管理会社(もしくは大家さん)が保管しておくのです。
借主が鍵を紛失したら、管理会社に連絡すれば、開けてくれます。
解決が早いですね。
それは、すなわち、理屈で言えば、借主だけではなく、管理会社の人間でも、部屋に入れてしまうのです。
法律上はダメですが、管理会社に同じ鍵が保管されている以上、管理会社内に悪い人間がいたら、部屋に侵入できてしまうのです。
実際、過去に、わいせつ目的で、女性の借主の部屋に忍び込んだ、管理会社の社員がいたりしました。
そんな事件が現実に起こっているんですよね。
それを防ぐためには、管理会社に鍵を保管させないこと。
鍵の管理は完全に借主の自己責任。
その代わり、借主が鍵を紛失したら、ドアを破壊して開けて、その修理費用ももちろん借主が弁償。
どうですか?
鍵の管理を管理会社に任せて、紛失時のリスクを最小限に抑えるのが良いか。
それとも、管理会社の人間の誰かが不法侵入するのを防ぐために、鍵の管理は借主の自己責任にするか。
会社によって対応はまちまちなようです。
正直、ボクには答えは出ません。
みなさん、どちらが良いと思いますか?