便所
こんにちは。
トイレの話です。
トイレは、英語のtoiletから来ているので日本語では無いですが、日本人も今ではほとんどの人がトイレと言いますよね。
昔は、便所と言っていましたが、聞かなくなってきました。と言っても、まったく聞かないと言うほどでもありませんが。
もっと昔は、廁(かわや)なんて言っていたそうです。今ではほとんど聞きません。
さて、そんなトイレの話ですが、ボクが子供の頃。
まだ小学校低学年。
大阪に住んでいる頃の親友の話。
彼は母子家庭で、お母さんと2人暮らしでした。
当時、すでに古い2階建てのアパート。その2階。
ボクは彼の家(と言うかアパートのその部屋)によく遊びに行っていました。
数人で押せば倒れそうな古いアパート。
ボクは彼とも、彼のお母さんとも仲良しでした。
お母さんは新聞配達をしていて、彼もボクも、よくお手伝いをしていました。
その話だけでも、古いでしょ。
古い昭和の話。
そんなアパートの部屋のトイレの話です。いや、便所ですね。
2階と1階
当時は洋式トイレなんてほとんど無い時代でした。
ボクの家も彼の家も当然、和式。
和式と言っても現在に見られる流れる和式ではありません。
いわゆる、便器に穴が開いていて、排泄物を直接、落下させる、本物の和式です。
くみ取り式とも言いますね。
街中をくみ取りして回るクルマをバキュームカーと言いましたが、今ではそれも見なくなりました。
彼の部屋は2階。
2階で用を足すと、特に大きい方の場合、
ヒュ〜
と落下していき、少し後に、
ポチャ〜ン
と聞こえます。
2階のトイレから、1階のタンクに落下するわけです。
1階の住人のトイレもまた、同じタンクを使っています。
聞いた話ですが、2階で用を足しているときに1階の住人も用を足していると、2階の人の落下物の跳ね返りを1階の住人が浴びることがあったそうです。
ホ、ホントか……。
たぶん、そのアパートは昭和20ねんくらいの建物だと思うんですよね。
今から70年くらい前。
当然、今とはまったく違う住居、生活環境、文化。
くみ取った排泄物を畑の肥やしとして撒いていた時代です。
そんな便所があっても、おかしくない時代だったんですかね。
現在は、200メートル級のタワーマンションが建つ時代。
もし、あのアパートと同じ原理のタワーマンションがあったとしたら。
最上階に住んでいる人が用を足したら、どうなるんでしょう。
そんなことをしみじみと考える今日この頃(いや今日だけ)です。