賃貸管理
賃貸住宅に住んでいる人は多いですが、仕組みを理解している人は意外と少ないのでは無いでしょうか。
例えば、部屋探しをしようと、街の不動産屋さんに行って部屋探しをしてもらい、部屋が見つかると、実際の契約は別の店に行かされるコトがあります。
それはどう言う仕組みなんでしょうか。
ボクがまさに不動産業界人なので軽く説明してみます。
まず、日本中にたくさんある賃貸住宅。
規模が大きいモノはマンション、小さいモノはアパートと呼んだりします。
それらの賃貸住宅を経営しているのは不動産会社と思われがちですが、全部がそうとは限りません。
特に、アパートと呼ばれるモノの多くは個人が経営しているコトが多いのです。
あなたがもし、賃貸アパートに住んでいるのなら、賃貸借契約書の所有者欄を見てみてください。
普通の個人名が書かれている可能性が高いです。
土地を持っている人が、土地を更地(空き地)のままにしておくのはもったいないので、そこに賃貸アパートを建てて経営するパターンが非常に多いのです。
空室を埋めるには入居者を募集する必要がありますよね。
大家さんが個人で入居者を探し出すのは大変(と言うかほぼ不可能)なので、街の不動産屋さんに募集してもらいます。
これが仲介業務です。
でも、仲介業務で終わりでは無いんですよね。
入居中にもさまざまなトラブルが発生します。
家賃の回収もする必要があります。
それらの作業をやるのが賃貸管理業です。
賃貸管理会社
要するに、大家さん個人は、仲介会社に依頼して入居者を見つけてもらい、入居中は賃貸管理会社に管理を依頼します。
仲介会社と賃貸管理会社が同じ場合もあれば、異なる場合もあります。
異なる場合、入居者は、仲介会社で部屋を見つけてもらっても、実際の契約は賃貸管理会社で行うコトがあるわけです。
これはケースバイケース。
ちなみに、ボクが勤務する会社は仲介も賃貸管理も(売買も建築も)やっています。
賃貸管理会社は大家さんから管理受託料をもらうので、できるだけ多くの大家さんから受託するのが重要です。
大家さんにとっても、例えば、管理委託料が安い賃貸管理会社があれば、そちらに乗り換えたりするコトがあります。
入居者にとっては、自分が住むアパートの賃貸管理会社なんてどこでも良いんですが、住んでいる途中で大家さんが賃貸管理会社を変更した場合、家賃の振込先が変更になります。
今回、たまたまですが、ボクが住んでいる物件の賃貸管理会社の変更通知が届きました。
つまりボクが住む物件の大家さんが賃貸管理会社を替えたと言うコトです。
手数料が安いのかサービスの内容か、理由は住人にはわかりません。
賃貸管理会社同士が争って物件の取り合いをし、今回、ボクが住む物件について、新しい方の賃貸管理会社が営業に勝ったと言うコトですね。
ボク自身も賃貸管理会社に籍を置いていたコトがあり、管理物件を獲得するために営業に走り回ったコトもあります。
よく、入居時や退去時に、色んな費用が取られるので不動産会社はキライだ、と言う人がいますが、実は、上に書いたような仕組みなので、実際におカネを取るのは不動産会社では無く大家さんなんですよね。
不動産会社はあくまでも大家さんから手数料をもらっているだけです。
今は3月。
1年間で引っ越しが一番多い月です。
賃貸住宅の仕組みについて、ほんの少しでも理解してもらえたでしょうか。