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非天マザー by B-CHAN

iPhoneの使い方、IT、金融、経済、不動産、保険、ビジネス、音楽、映画、ニュース、自己啓発などを語ります。

倹約のパラドックス……節約するほど財産は減る

つぶやき ビジネス ファイナンス

個人消費の経済学


久しぶりに経済学の話をします。
タイトルには希望的な気持ちを込めました。

政府ができる景気対策が限界に近い

日本は少子化で人口減少し経済が縮小、生活が苦しい人が増え、毎年毎年3万人以上の人が自殺しているという異常な国です。
これらの問題点を一発で改善できる方法があります。
景気の上昇です。
景気が良くなってみんなの収入が増えれば生活が楽になって、子供を作る人も増えますし、自殺する人も減ります。
本当は景気対策は政府の仕事ですが、実は、今の日本の現状では、ほとんど手を打てる事がありません。
金利は史上最低でこれ以上下げられませんし、公共投資をするにも財政が苦しすぎて財源もありません。
なぜ景気対策に金利を下げるのが良いのかとか、公共投資が良いのかはマクロ経済学の分野になりますが、その話はいずれします。
さて、政府の策が破綻しているのなら、もうあきらめるしか無いのかと言えば、そんな事はありません。
リーダー(政府)が一人でがんばっていても、結局、経済の主役は国民(1億3千万人)です。
ここで、タイトルに書いた、「倹約のパラドックス」の説明をします。
今の日本のように、将来の見通しが暗く、収入が増える見込みが少ないときには、人々は節約をしようとします。
収入が少ないのにおカネをたくさん使ってしまうと、ますます貯蓄も減って生活が苦しくなりますよね。
だから、買い物はできるだけ減らして、貯蓄を増やそうとします。
収入が増えない以上、消費を減らす事が財産を増やす方法だからです。
年収500万円の人が300万円を使えば貯金は200万円ですが、年収500万円の人が200万円しか使わなければ貯金は300万円できます。
後者の方が貯金が増えますね。
これは当たり前ですし、わかりやすいですよね。


貯蓄を増やす行動が貯蓄を減らす

こうやってどんどん消費を減らせば貯蓄が増えてお金持ちになって素晴らしい!
いやいや、悲しい事にそうはなりません。
消費が減ると言う事は、モノが売れないということです。
モノが売れないと言う事は企業や事業者の業績が下がると言う事です。
業績が下がれば、そこで働く人たちの給料も下がりますし、倒産してしまえば、それこそ給料なんてゼロです。
日本中の人たちが貯金を増やそうとして消費を減らせば、日本中の企業の業績が悪化し、日本中の働く人たちの給料が下がります。
さっき、年収500万円の人が200万円しか使わなければ貯金は300万円できます、と書きました。
しかし、200万円しか使わなかった結果、企業業績が悪化して景気が悪くなり、年収が500万円から400万円に下がったらどうでしょうか?
400万円の年収で200万円使ったら、貯金は200万円しかできません。
もし今までどおり貯金を300万円するには、消費を100万円に落とす必要があります。
でも、消費を100万円に落とせば、さらに企業業績は悪化し、年収もさらに下がります。
生活のためには食事をする必要がありますから、消費をゼロにするわけにはいきません。
もし、年収がどんどん落ちて、生活費を下回ったら赤字です。
年収が150万円に落ちて生活費が200万円なら50万円の赤字です。その分、貯金を切り崩す必要があります。
結局、みんなが貯金を増やそうとして節約して消費を減らしてしまうと景気が悪化して、貯金を切り崩す必要が出てくるわけです。
これを、
「倹約のパラドックス(矛盾)」
と呼んでいます。


解決策はこれだ!

おカネを貯めようとして節約すると、結局、おカネは減る事がわかりました。
ならば解決するためには逆をすればいいんです。
みんながどんどん買い物をすればいいんです。
どんどん消費すると貯金は減ってしまいそうですが、景気が良くなって収入が上がりますから、結果として貯蓄は増えます。
「でも100万円使って100万円収入が増えればプラスマイナスゼロじゃん」
と思った人。
するどいですね。
でも、経済というのは乗数効果というものが働きます。
これは民間の消費でも政府の公共事業でも同じです。
消費が増加すれば、それによって増える経済効果は等倍では無いと言う事です。
乗数が1.2であれば、100円の消費が増えれば経済効果は120円になります。
つまり、みんなが消費を増やせば、それ以上の見返りがあると言う事です。
乗数効果の理論もマクロ経済学の概念なので、いずれ書きたいと思いますが、とにかくそういう効果があると覚えておいてください。
それさえ知っておけば、政府が身動きを取れなくても、国民がみんなで消費を増やせば、景気はどんどん良くなるということです。
なので、皆さん、どんどん買い物しましょう!


でも自分だけが消費したらどうなるの?

さて、景気回復に必要な知識は身につきました。
じゃんじゃん買い物をしました。
でも、周りを見渡すと、ほとんどの人が疑心暗鬼で今までどおり節約をしていたらどうでしょうか?
自分はがんばって消費したのに、他の多くの人は今までどおり倹約倹約。
これでは景気は上がらないですし、景気は上がらないのにたくさんの買い物をしてしまった自分の貯金は減ってしまいました。
景気を良くして貯蓄を増やそうとして消費したのに、みんなが非協力的なので、結局自分だけが貯金を減らすハメになりました。
こうなると、自分ももう無駄遣いできません。
結局、景気回復は夢のまた夢。
そうです。
景気というのは結局、少数の人の活動では動きません。
多くの人たちが同じ方向を向いて、みんなが行動しなければ意味が無いんです。
でも、それって難しいですよね。
だって、もし自分が消費していても、周りの人たちが消費していなければ、景気は回復しないばかりか、自分だけが貯金を減らす事になる。
だったら、自分も無理に消費するのはやめよう。
こんな心理が働きますよね。
経済は人々の心理が影響すると言われるのは、まさにこういう事なんです。


シニア世代の消費に期待

ここからはボクの願望が含まれます。
これを読んだ60歳以上のシニア世代の皆さん。どんどん消費してください。
若い人たちが、みんなで消費を増やせばもちろん景気は上がりますが、若い世代の人たちはシニア世代の人たちより貯蓄も少なく、収入も少ないです。
将来もらえる年金も今のシニア世代の人たちよりもずっと少ないと言われていますし、これから高い消費税を負担しなければいけません。
どうしても、消費を増やす事への懸念が強いので、なかなか行動に出られません。
しかし、シニアの人たちは、失礼を承知で言えば、残りの人生の長さは若い世代の人たちよりも短いです。
将来に関する不安は若い世代の人たちよりもずっと少ないはずですし、もらえる年金も多いです。
若い人たちと比べて、これまでの年収も高かったでしょうし貯蓄もずっと多いでしょう。
なので、思い切って消費をすることに対して懸念はずっと少ないはずです。
実際、多くの貯蓄を残したまま使い切れずに人生を終わる人がずいぶん多いと聞きます。
「残った貯蓄は遺産として子や孫に渡せるだろ」
と言う人がいるかもしれません。
しかしさっきも書いたように、経済には乗数効果があります。
貯蓄をそのまま遺産として相続するよりも、貯蓄を崩して消費して、乗数効果によってもっと大きな経済効果を子や孫の世代に残す方が有意義だと思います。
あなたが消費する事であなたの貯蓄は減るかも知れませんが、それ以上の見返りがあなたの子や孫に返ってくると考えてください。
あくまでも、ボクの願望ですが、シニアの人たちの積極的な消費が、次の世代を救う事になるので、これを読んで知識を身につけたシニアの方々はぜひ、行動してもらえたら嬉しいです。
もちろん生活が破綻するほど消費する必要はありませんが、今や数千万人にも上るシニア世代が、今よりも少しずつでも消費を増やせば、それが大きな経済効果を生みます。
また、シニアよりも若い、まだまだ働く世代の人たちは、シニア世代の人を対象にしたビジネスを積極的に推進してください。
単に、シニアの人たちに消費をお願いしても動きにくいですが、シニアの人たちに優しい商品やサービスを開発すれば、きっとマーケットは大きくなると思います。
100円の価値のものに1000円払ってもらうことはできませんが、1000円の価値のものに1000円を使ってもらうのは難しくは無いはずです。
シニア世代とそれ未満の世代それぞれが知識と知恵を絞って行動すれば、きっと景気は上向きます。
景気の向上は少子化への歯止めにもなるので、とにかく現在の日本の縮小傾向を逆回転させるよう、みんなが勉強して、こういった知識を身につけて流れが変わる事を期待します。




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