平均値はとても恣意的な数値
みなさん、こんにちは!
2013年の平均給与が前年より下がったというニュースが流れていますねえ。
「景気が悪化してるじゃん!」
「アベノミクスは効いてないのか!」
などと声を荒げる人もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
次の簡単な例を見てみましょう。
この表を見てください。
2012年 | 2013年 |
月給30万円の正社員が10人 | 月給30万円の正社員が10人 月給10万円のパートが10人 |
平均給与は30万円 | 平均給与は20万円 |
いかがですか?
確かに平均給与は下がっていますが、景気が悪くなったと言えるでしょうか?
2012年は10人しか働けなくて、給与総額は300万円しか支給されなかったのに、2013年は前年の10人に加えて、さらに10人多く働くことができて、給与総額も400万円に増えた。
つまり、だれも悪化せずに全体では増えてるんですよ。
「景気が良くなったので人が足りない。事務作業を任せられるパート従業員を新たに雇おう!」
という感じです。
このようなケースもあるということです。
平均という値は、どういう算出をしたかによって全く異なる印象を与えます。
いつも言っていることですが、マスコミの発表をそのままうのみにするのではなく、自分の頭で論理的に考え、正確に物事をとらえる訓練をしましょう。
でないと、間違った知識を蓄積して、それらに基いて間違った判断をしてしまいますよ。
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