ブラック企業の意味
ブラック企業って、ボクは2つの意味があるのかなって思ったりしてます。
一つ目は経営者が悪い場合。
つまり違法を承知の上で、従業員にひどい仕打ちをするケースですね。
もう一つは、単純に経営上の困難。
サラリーマンしか経験したことの無い大多数のみなさんにはわかりにくいと思いますが、経営ってのはホントに難しいです。
日本の法律ではサラリーマンはホントに過保護にされていて、それが当たり前と思っている人が多いので、何とも言いにくいんですが、企業ってのは基本的には潰れるんですよ。
創業してから10年20年と生き残る企業なんて、ほんの一握り。
つまり、いかに経営を継続することが難しいか。
例えば、仕事をしたら給料をもらえるのが当たり前だと思っている人がたくさんいますし、法的にもそうなっていますが、仕事をして給料をもらえるのは、売り上げがあるからです。
わかりやすく言うと、どんなに全社員が懸命に働いても、月の売り上げが100万円しか無い会社は100万円を超える給料は払えないわけです。
経営者がどんなに優しくても太っ腹でも、売り上げ以上のおカネは入ってこないので、払いたくても払えないわけです。
人を増やして営業を強化しても、その増やした人たちの人件費も同時に増えます。
逆に、給料が払えないから人を減らせば、リストラリストラと大騒ぎ。
売り上げが100万円しかないのに、誰も解雇せず、会社の貯金を取り崩して120万円の給料を払い続ければ、いずれ倒産です。
そうすれば、全員が失業です。
全員が失業するよりは、一部の人を解雇してでも会社を存続させる方がずっとマシなわけで、そういう苦しい決断を経営者は迫られます。
サラリーマンには理解できない苦しさですね。
そうなると、より少ない人数で仕事を回す必要が出てきて、労働時間が増え、ブラック企業だと騒がれます。
で、世の中には善人が多くて悪人は一部だと考えれば、悪いブラック企業というのは一部であって、多くのブラック企業は、経営状態が悪くて仕方なくブラックになってしまっている会社が多いんじゃないかと。
ニュースなどで、個別の企業がブラックだと報道されると、それに対するバッシングが始まるんですが、そのバッシングって、悪人型ブラック企業と善人型ブラック企業の区別が無いんですよね。
とにかくブラックだという理由で攻撃する。
例えば、不買運動を起こしたりするわけです。
おカネによる幸
でも考えてみてください。
経営状況が悪くておカネを掛けられず人も増やせない企業に対して不買運動をするとどうでしょう。
ますます経営は悪化します。
すると、そこで働いている苦しい従業員はますます苦しい環境に置かれるんです。
つまり、不買運動をすると言うことは、ブラック企業の犠牲者にさらに被害をもたらすことになるんです。
「でもブラック企業に制裁しなきゃ!」
そう言いたい人もいるでしょう。
ここで考えなきゃならないのは、ブラック企業と一口でひっくるめてはいけないということです。
企業と言っても経営者もいれば従業員もいます。
制裁を加えるべきなのは、あくまでも悪人型ブラック企業の経営者のはずです。
不買運動なんかしたら、善人にまでダメージを与えてしまいます。
悪人型ブラック企業の経営者に制裁を与えるには、きちんと法的措置を執るべきなんですよ。
それが法治国家日本の国民としての正しいありかた。
で、それ以外の善人型ブラック企業にはむしろ不買運動の逆。
今まで以上に購入してあげればいいんです。
そうすれば、売り上げが増えて、その会社は儲かります。
そう。
儲かることこそ、最大の解決策。
儲かれば、そのおカネで労働環境も改善できます。
世の中、大企業にホワイト企業が多い理由を知っていますか。
それはズバリ、大きく儲かるからです。
おカネがあるから過剰な人員削減も不要ですし、人も雇えますし、高い給料も払えますし、快適な労働環境も作れるのです。
おカネ儲けを悪だと主張する人たちは、なぜおカネ儲けが悪なのかをきちんと明快に理論的に説明してほしいものです。
ボクはおカネをどんどん儲けて幸せな人が増える、そんな社会になることを願っていますよ。