叱ると怒る
ボクは怒らないタイプの人間です。
人からも言われますし、自分でも怒るコトの無意味さを理解しています。
その前に。
叱ると怒るの違い、わかりますか?
叱るのは相手の成長を期待する行為です。
起こるのは自分のストレスを解消するためです。
叱られたら改善するのか
怒るのは無意味です。
例えば、誰かがすれ違うときに意図せず、その人の腕がボクに当たったとしましょう。
ボクはもちろん怒りません。
理由はカンタン。
当然のコトです。
その人は、意図せず当たってしまったので、悪意はありません。
単なるミスですよね。
ミスは本人の意思とは無関係に発生します。
次はこのタイミングでこんなミスをしようなんて人はいません。
コントロールできないコトに対して怒っても改善しません。
改善しないコトを怒るのは、その時間がムダです。
もし悪意を持って当たってきたのなら、注意すれば済むコトです。
仕事でも同じですね。
何かをミスするコトは誰にでもあります。
同じようにそれは、意図せずに発生するコトです。
それに対して叱ったら、もう一生ミスしないようにできるでしょうか?
無理です。
わかりやすい例を書きます。
話をわかりやすくするために、あえて極端なコトを書きますね。
例えば、箸で大豆を1粒ずつ右の皿から左の皿へ落とさずに移し替える仕事があるとしましょう。
当たり前ですが、何粒も運んでいれば、たまに豆が滑って落ちます。
では、落ちたコトに対して、叱って意味はあるでしょうか。
叱ったら、次からもう1回も落とすコトは無くなるでしょうか。
無理ですね。
叱るかどうかとミスの発生は関係ありません。
ミスが起こるかどうかは仕事の難易度に依存するからです。
叱られたかどうかに関係無く、難易度の高い仕事ではミスは出やすくなります。
箸で大豆を1粒ずつ右の皿から左の皿へ落とさずに移し替えるような難易度の高い仕事では、いくら叱ってもミスは出ます。
それに対して叱っても無意味です。
大事なのは、個人のミスのせいにせず、ミスが起こりにくい仕組みに作り替えるコトや、ミスが出ても被害が最小限に収まるような仕組みを作るコトです。
多くの会社組織では、ミスの発生を属人的にしがちです。
その結果、個人に不要なプレッシャーがかかり、鬱になったり、生産性が上がらなかったり、組織としてのノウハウの蓄積が滞ったりします。
それでは組織の意味がありません。
何かが起こったら、その原因を組織でノウハウとして蓄積するのが大事です。
個人のミスを責める組織は、成長しませんし、優秀な人材が集まらなくなりますし、離職率が高くなります。
労働環境の悪化は、結果としては、組織のためにならないのです。
組織運営のミスは最終的には経営者の責任です。
部下のミスを責める職場は発展しません。
上司がミスを分析して改善指導できる職場は発展します。
あなたが経営者や上司なら、ミスを属人的にしないコト。
それが結果的には、あなたのためにもなるのです。