台風19号
今回の台風19号は、事前に、史上最大規模などと言われていました。
実際、一部の地域では、雨量の記録を更新するなど、事前の話に違わぬ勢いを見せつけました。
100年に1度の災害とも言われますが、実際、数十年間、生きて来て初めて経験したと言う人も少なくありません。
多摩川流域の氾濫では、まさか自分が住むエリアが浸水するなんて、と言う人もたくさんいたようです。
多くの人にとって、人生で経験した最大の災害だったようです。
死者数
これを書いている時点で33人死亡、19人行方不明。
大惨事です。
でも、色んな文献を見ていると、首都圏で災害が起こった場合の死者数は数千人とか数万人なんて言うモノも見受けられます。
それが、史上最大規模の台風で、数十人規模の死者数。
実は、日本では毎年、100万人が亡くなるので、1日あたり3千人は亡くなっているのです。
毎日です。
災害が無くてもです。
なので、台風による数十人の死者数と言うのは、災害の結果としては限りなく小さい数字なんですよね。
そう考えると、災害による死者数万人と言うのは、現実的なのかな、と疑問を持ってしまいます。
震災の場合は、もっと死者数が多いですが、死因としては、主に3つ。
- 津波や洪水によるモノ。
- 建物等の倒壊によるモノ。
- 火災によるモノ。
要するに、直接的に命を奪うのは、外的要因なんですよね。
すると、阪神大震災や東日本大震災、あるいは近年の台風・豪雨災害などを経験して、建物の耐震性や耐火性が上がり、津波の侵入を防ぐインフラが整備されると、それらの要因で亡くなる人の数は減るはずなんですよね。
流されたり倒壊したり焼失するのは古い建物です。
古い建物が消え、新しく建築する際は、新しい建築基準法に準拠する必要があるため、安全性は必然的に上がります。
従来は被災したかも知れない場所でも、新しい建物なら被災は免れる可能性が高いのです。
水没せず、倒壊せず、焼失しなければ、命を落とす3つの要因は亡くなります。
少なくとも、日本にいる限り、それら以外の要因で命を落とす可能性は限りなく低いですよね。
例えば、何日も食料を確保できずに餓死するようなコトは、日本の避難態勢ではほとんど起こり得ません。
数万人が亡くなった東日本大震災でも餓死者はほとんどいないはずです。
要は、直接的な外的要因さえ回避できれば、災害が原因で命を落とす可能性は限りなく低くなるのです。
それが日本の先進的な環境だと思うんですよね。
非常に安全な。
スマホが普及して1人に1台の割合で保有されると、バッテリーのおかげで数時間は位置情報やメッセージを発信できますし、スマホ以前の時代よりも、ずっと生存確率は高まると思うんですよね。
そう考えると、災害に備えて過剰な食料の買い込みをする必要性は小さく、それよりも、3つの死因を回避するための対策の方がずっと重要だと思うんですね。
- 自分が住む場所は、水害・土砂崩れに強いか。
- 自分が住む建物は耐震性が強いか。
- 自分が住む建物は耐火性が強いか。
引っ越しをする人は、得てして、駅からの距離とか、スーパー、コンビニの存在などの利便性を重視しがちですが、見落としがちな「安全性」をあらためて見直す必要があると思います。