細胞
ここ最近の流れに従って、今回も雑学コラムですよ。
万能細胞って聞いたコトありますか?
人間が受精すると、万能細胞が誕生します。
万能細胞とは人間を形成する最初の細胞ですね。
この万能細胞が変化して、目になったり、耳になったり、手になったり。
要は、人間の器官のどれにでもなるコトができるので、万能細胞と言うそうです。
ただし、万能なのは最初だけ。
いったん、何らかの器官になると、一生、その器官のままです。
耳になった細胞は、ずっと耳のまま。
手になった細胞は、ずっと手のまま。
iPS細胞
ここから、医学と科学の手が入ります。
いったん、器官になった細胞を再び万能細胞に戻す技術を人間は手に入れました。
その細胞をiPS細胞と言います。
そうです。山中教授とノーベル賞でおなじみですね。
iPS細胞は、その先が重要です。
万能細胞に戻った細胞を、任意の器官に導く技術も人間は手に入れたのです。
例えば、この万能細胞を鼻にしたい。
この万能細胞は足にした。
そう言う選択が可能になりました。
可能と言っても、研究途上なので、好き放題と言うわけにはいきませんが、将来は、その技術が医学を激変させる可能性があるんですね。
既存の医学では、他の人の臓器を移植してもらうコトで延命が可能でした。
しかし、あくまでも他人の臓器なので、拒絶反応が起こるコトもあります。
ところが、iPS細胞は、本人の細胞を万能細胞に戻したモノであり、それを好きな器官にできるわけです。
例えば、事故で右手を失った人。
その人に、本人のiPS細胞を使って右手を作り出して再生できるわけです。
故障、破損した器官を再生する。
臓器移植を待つのでは無く、自分の細胞から必要な臓器を作る。
これは、生まれつき難病を持った人のために、ぜひ実用化が望まれる技術です。
一方、例えば、90歳くらいの人が、臓器を再生して若返るなんてコトも実現できてしまうかもしれません。
そうすると、この世界は、高齢者であふれかえると言うコトも考えられます。
既存の医学、食生活、環境でも、すでに高齢化は進んでいて、日本では平均寿命が80歳を超えています。
iPS細胞はそれを根本的に覆す医療をもたらすわけです。
はたして、その世界が正しい世界なのか。
でも、自分や自分の家族がどんなに高齢化しても、大多数の人は延命を望むと思います。
ボクもたぶんそう思うでしょう。
人間は、科学技術の進歩で地球環境を破壊したと言われています。
でも、考え方によっては、人間も地球の生物のひとつであり、その人間が活動して生み出す技術もまた、地球環境の変化なのかも知れません。
つまり、文明の発達の果てにある社会の姿もまた、自然界のひとつの答えだと言えるわけです。
その結果として人類が絶滅するのであれば、それは、恐竜の絶滅と同じで、実は自然界の活動の結果に過ぎません。
そう考えれば、人類の自然破壊も、温暖化対策もすべて、予定された物理法則の途中経過だと言えます。