物欲
よく、若い人はおカネの余裕が無くて、年齢が上がるほど余裕が出てくる、なんて話があります。
だから若い人はあまり買い物しなくて、クルマの保有率も低かったり。
ボクの場合は逆で、若い頃はとにかくいろんなモノを買っていました。
しかし今は、モノに対する執着がほとんど無くなって、いわゆるミニマリストに近づいています。
あれほどスノボやキャンプに大活躍した4WDのクルマも手放し、ここ10年はクルマを保有していません。
自宅にはテレビも無いですし、家具もデスクとベッドだけ。
家電も必要最低限のみ。
欲しいモノは買わず、必要なモノだけを買う生活です。
ここで、考えて欲しいのは、モノを買わないことがプラスなのかどうかってことです。
ボクは別に出家したわけでも仙人でも無く、おカネに執着していないわけではありません。
むしろおカネをどうやって稼ぐかは人よりも考えているつもりです。
前回の記事は読んでもらえたでしょうか。
おカネを増やすには収入だけを考えてはダメなんですね。
支出も考えましょう。
100万円の収入があっても支出が100万円であれば収支はゼロですし、30万円の収入で支出が10万円なら収支は20万円です。
後者の方がプラスなんですね。
おカネを増やすには、
- 収入を上げる
- 支出を減らす
の2通りがあります。
ここで多くの人が勘違いしがちなのが、支出。
支出と言っても、
- 消費
- 投資
の2種類があるんですね。
これを混同して、おカネをできるだけ使わないことが美徳だと考えている人が多いんです。
その考え方は実は損なんです。
消費は場合によっては浪費になります。
例えば間食のために、おやつを手当たり次第に買うのは浪費ですよね。
欲しくなった家電を衝動買いして、1〜2回だけ使って使わなくなる。それも浪費ですよね。
消費と言うのは、それっきりのカネ使いだと思ってください。
ボクはこの、消費をできるだけ控えるようにしています。
テレビなんて浪費そのもの。
テレビを買うのに使うおカネとテレビを見る電気代。
ムダです。もっと言えば時間もムダです。貴重な人生の時間はどんなにおカネを出しても買えませんからね。
しかし、みんなが消費を控えれば、世の中の景気は悪化します。
欲望と必要性
では、ボクは世の中には貢献していないのか。
実は、ボクは普通の人よりもおカネを使っていると思います。
それは、消費では無く投資にです。
投資と聞くと、株式や不動産を思い浮かべるでしょうが、そんなのはほんの一面にすぎません。
投資の本質は金銭的「見返り」です。
株式や不動産に投資するのは、それが値上がりして儲かったり(キャピタルゲイン)、配当を得て儲かったり(インカムゲイン)と言った期待があるからですね。
世の中には多くの投資対象があります。
例えばボクは本をたくさん買いますが、これは消費では無く投資です。
なぜなら読書することでボクの知性・スキルが高まり、それを活かして収入が増えるからです。
年間に書籍代に何十万円も使いますが、そこだけを見ている人には、もったいないと映るかもしれません。
しかし、そこで得た知識を持って、その何倍ものおカネを稼いでいるわけです。
- 本を読まない人……書籍支出ゼロ・収入ゼロ・収支ゼロ
- 本を読む人……書籍支出10万円・収入100万円・収支90万円
どっちがいいですか?
ボクも物欲はあります。
例えば、ネスプレッソなんて欲しいですねえ。
ネスカフェのバリスタやドルチェグストよりもおいしいドリンクが作れるネスプレッソ。その理由も研究済みです。ヒントは「酸化」にあります。
あるいは、酸化を防ぐためにミル機能が付いたコーヒーメーカー。
シロカはデザインがいいけど洗浄が面倒、パナソニックは高機能だけど、デザインが野暮ったい、など。
確かにこう言う家電を買うことはできます。そんなに高価でも無いので。
でも、これらを買うことで、おいしいコーヒーを手に入れることはできても、それだけです。
欲しいけれど必要では無いので買わない。
wantであってneedでは無い。
低収入では無いのにおカネが貯まらない人の特徴は、このwantに対しておカネを使いすぎなんです。
必要では無いのに欲しいと言う理由で買ってしまう。
単なる消費であり浪費なんですね。
一度消費してしまったおカネと、それを稼ぐために使った時間は二度と返ってきません。
必要の無い欲望を満たすためにムダな行動をする。
それならば、そんなことはやめて、そのおカネと時間を投資に回すんですよ。
ボクはiPhoneを毎年のように新機種に買い換えています。
当然、おカネがかかりますよね。
しかし、そうして手に入れた最新のiPhoneの最新の使い方をこのブログで紹介することで、iPhoneにかかるおカネの何倍もの収入を得ているわけです。
つまり、iPhoneに使っているおカネは消費でも浪費でも無く投資なんです。
必要なモノだけを買ってムダな消費をしないボクですが、ちゃんとおカネを使って世の中の景気に貢献しています。
そして、自分にもちゃんと返ってきています。
- 1万円使って、おいしいコーヒーを手に入れるか、
- 1万円使って、10万円を手に入れるか、
その違いなんです。
そして、世の中の多くの人が前者です。
世の中の多くの人と同じことをしていては、世の中の多くの人と同じレベルの資産形成しかできません。
おカネを加速度的に増やすのは複利だと言う話をしました。
手元に「元本」が多ければ多いほど、さらに増やせるんです。
1万円を失うと言うのは、単に1万円を失うと言うことではなく、1万円を運用して得られる将来の運用益もすべて失うと言う意味なんです。
だから、手軽に1万円で何かを衝動買いするときには、ホントにそれが自分に必要がどうかを考えてみてください。
資産形成もダイエットも、効果を発揮する最大の要因は「意識」なんです。
モチベーションです。
出て行くおカネよりも入ってくるおカネが多ければ資産は増えます。
出て行くカロリーよりも入ってくるカロリーが多ければ体重は増えます。
多くの人が資産形成やダイエットに失敗するのは、それを意識しないからです。
どんぶり勘定だからです。
きちんと丁寧に数値を把握し、習慣化すれば達成可能です。
まずは意識から。
高い能力は必要ありません。
意識と知識の吸収を習慣化できるかどうかです。やるかどうかで決まるので、誰にでもチャンスはあるんですよ。