テレビは麻薬
テレビを見ることに関する意見がTwitterのタイムラインを賑わしていました。
で、テレビを所有していないブロガー代表として、ボクも書いてみます。
ま、過去にも何度も書いて来たんですけど、このタイミングでまた。
テレビと言うのは人類の数ある発明の中でも、かなり重要なんです。
なぜなら、テレビは麻薬だからです。
自宅にテレビがあるあなた。
毎日の生活を思い起こしてみてください。
帰宅したら、まずテレビのスイッチを入れるでしょ?
人間にとって生き延びるために必要な衣食住。
テレビはそのどれからも外れます。
つまりテレビって生存のために必要では無い品です。
なのに、毎日、無意識のうちにテレビのスイッチをオンにしている。
常習性の高い麻薬です。
しかも、違法麻薬と違って、世界中のどこでも誰もがカンタンに手に入れられる合法麻薬です。
あまりにも身近であるため、その麻薬性にほとんどの人が気付いていない、ある意味、恐るべき完成度の高い麻薬です。
現代人とほぼ同じ現生人類が地球上に登場したのが20万年前。
テレビ放送が始まったのが今から60年前。
つまり、人類の歴史の中でテレビが存在しているのは直近の0.03%に過ぎません。
人間はその歴史の99.7%をテレビ無しで生きてきたんです。
それくらい、テレビは生存には何の関係も無い道具なんですね。
よく、
「大晦日には家族揃って紅白歌合戦を見るのが日本人の伝統。」
などどのたまう人がいますが、そんなのは長い歴史の中でごくごく最近始まった行為であり、伝統でも何でもありません。
むしろ、19万9940年も続いた紅白歌合戦が無いと言う伝統をぶち壊したわけです。
伝統を大切にするのなら、大晦日にはテレビを見ないのが正しい、と言うことになります。
ま、伝統キライのボクには何の関係もありませんが。
伝統を守ること自体が既成概念に縛られることなので。
芸能人を見てキャーキャー騒ぐのもボクには理解できません。
芸能人も単なる数ある職業の中のひとつにすぎません。
消防士、工場労働者、営業マン、歌手、理容師、和食料理人などの職業の中で、なぜ歌手にだけ騒ぐんでしょう?
それもテレビ(を初めとするマスメディア)の麻薬のチカラなんですね。
芸能人が特別で、それ以外が一般人、と言うわけのわからない概念が一般化していますが、それが一般化するくらい、テレビの麻薬力が強い、と言うことなんですね。
ボクのようなひねくれ者は別ですが、一般大衆はとにかくテレビによってマインドコントロールされます。
テレビで紹介された飲食店がおいしいと思い込みます。
テレビで紹介された商品がバカ売れします。
ロジカルに考えればおかしいことに気付くんですが、多くの人はテレビと言う麻薬にマインドコントロールされているので、そのおかしさには気付きません。
気付かないのは当然です。
マインドコントロールと言うのは自分がマインドコントロールされていることを知らないのが最大の特徴ですからね。
内乱やクーデターが起こると、テレビ局が占拠されます。
なぜなら、テレビ放送が民衆をコントロールできるからです。
テレビと言うのは、ある意味では政治家よりも巨大な権力を持っていると言ってもおかしく無いのです。
テレビを見ないことの最大のメリット
テレビを見る方がバカになるのか、見ない方がバカになるのか。
そんなのに何の答えもありません。
思考力の無い人は、テレビを見ようが見まいが、関係なく、思考力の無い結論を導きますから。
逆に賢い人は、テレビを見るときも賢い見方をします。
テレビそのものにバカ論の結論を出すチカラはありません。
人それぞれですし、むしろ、人の能力にかかっていますから。
ボクはここ数年間、テレビを見ていません。
と言うか、テレビを持っていませんから見ようにも見れません。
もちろん過去にはテレビを持っている生活をしていました。
よって、長期に渡ってテレビのある生活と、長期に渡ってテレビの無い生活の両方を経験しているので、経験者だけが知る意見を述べることができます。
ボクはブロガーなので、ブロガーらしい意見を書きます。
テレビを見ると、そこから情報を得ることができます。
大多数の家庭にはテレビがありますし、大多数の人はテレビを見ているので、ざっくり、視聴率1%は100万人だと仮定しましょう。日本の人口は1億人強ですからね。
すると、多くの人がテレビを見るゴールデンタイムの番組は、視聴率が10%程度あります。
つまり、1000万人が同時に見ているわけです。
これは、考えてみればすごいことです。
1000万人が全員揃って同じテレビ局の制作した番組を見ている。
番組の内容によっては、1000万人をマインドコントロールできるわけです。
これ以上のチカラを持った人は総理大臣かそれ相当の国家元首くらいでしょうか。
テレビを見れば情報を得られるので賢くなる。
一理あります。
しかし、1000万人が同時に入手できる情報です。
これはカンタンに言えば、
誰でも知っている情報
なのです。誰でも知っている情報に大した価値はありません。
専門的な職業を思い出してみてください。
例えば医者。
医者は専門的な医学知識を持っています。だからそれを活かすことで高い収入を得られます。
医学を誰でも知っているなら、医者と言う専門職は不要になります。
弁護士でも同じ。
税理士でも同じ。
特別なスキルを持った人たちも同じ。
ごく少数の人しか持っていない専門性があるからこそ、それを提供することで、おカネになるんですね。
今さら、
「iPhoneを再起動するにはスリープボタンを長押しするのだ。」
とドヤ顔で言っても、それは多くの人が知っているので、その情報でおカネは取れません。
テレビを1日に3時間見れば、その3時間で各種情報を得られますが、その情報のほとんどは、多くの人がすでに知っている情報です。
では、テレビを持っていないボクはどうか。
テレビを見ないので、浮いた3時間(日によって違いますが)を読書や各種勉強などに使っています。
読書ってどんなベストセラーでもせいぜい数百万部。ほとんどの書物は数千部、数万部程度しか売れません。
つまり、読書によって得られる情報は非常に希少価値が高いんですね。
テレビを見て情報を得て、その他大勢の人たちと同じクオリティになるか、それとも読書や勉強で、自分だけの情報を身に付け、非常に専門的な少数派の人間になるか。
さらに、テレビは放っておいても勝手に放送は流れます。
視聴者は受動的です。
逆に読書や勉強は、自ら能動的に行う必要があります。
これはスキルアップに差が付くんです。
ボクがこのブログで何度も書いていますが、テニスを上達するために、テニス番組を見続ける人と、実際にラケットをもって実践する人、圧倒的に後者が上達します。
人間は訓練で上達する生き物ですから。
ボクはこのブログで何度も、ブログに関するアドバイス記事を書いていますが、それはあくまでも、少数の人しか知らない情報だから価値があるんです。
みんなが知っていることなら、わざわざ書く必要は無いんですね。
そんな情報を仕入れるためには、テレビを見ている時間がもったいないんですよね。そんなことをしているヒマがあるなら、希少な情報を得たい。
テレビを見る代わりに、その時間を他のことに使うメリットは、そんなところにあります。
逆に、テレビも見ないけど、だからと言って何もせずにダラダラしているだけなら、まだテレビを見た方がマシです、情報を得られる分だけ。
まとめ
人生で何を選択するかは個人の自由です。
面倒なことはイヤだ。毎日毎日、テレビを見てダラダラ過ごすのが最高に幸せだと言う人もいます。もちろん自分にとって一番幸せな選択をすればいいんです。
ボクは、他の人が持っていない多種多様なスキル、つまり少数派になって、それをいろんな人にアドバイスすることに幸せを感じるので、そのための近道、つまり、テレビを見る時間を、テレビ以外の能動的なことに使うことにしています。
テレビそのものにバカも何もありません。
それをどう使うか、使わないか。
いずれにせよ、60年以上前まで、数十万年間、人類はテレビ無しで生き続けてきましたし、その時代にも立派な人物はたくさんいたってことです。
それにしても最近のテレビって安いですね。10年前にボクは25万円で40インチを買いましたが、今ではそれより安く60インチの4Kが買えるんですから。