iOS 14
iPhoneでは、iOS 14から、デフォルトのメールアプリやウェブブラウザの置き換えが可能になりました。
従来は、標準のメールアプリや、ウェブブラウザであるSafariを使うしか無かったんですが、iOS 14では、SparkやChromeなど他社製のアプリをデフォルトアプリに設定できます。
そんな中、Facebook社は、メッセージングアプリの置き換えも可能にするよう主張しているそうです。
メッセージングアプリの事情
ボクは、これを聞いたときに、あれ?と思いました。
そもそも無理だからです。
それは技術的に不可能と言う意味ではありません。
メールやウェブサイトはオープンに開放されたデータです。
例えば、Gmailアプリで送信したメールをSparkで受信するコトができます。
メールは特定の企業による独占的なサービスでは無いからです。
ウェブサイトも同じですね。
ウェブサイトを構築するHTML言語は標準化されています。
だから、どのウェブブラウザでも閲覧するコトができるのです。
一方、メッセージングアプリは、企業ごとの独自サービスです。
例えば、Facebook MessengerからLINEユーザー宛に送信するコトはできませんよね。
各社、互換性が無いのです。
だから、そもそも置き換えしても意味が無いんですよね。
技術的に置き換えが難しいのでは無く、置き換えると使えなくなってしまうと言う意味です。
ちなみに、iPhoneの純正のメッセージアプリは、Apple独自のiMessage機能を持っていて、これについては他社と互換性がありませんが、同時に、SMSの送受信機能も持っています。
SMSについてはオープンな規格なので、例えば、異なる機種同士での送受信ができるわけです。
と言うわけで、Facebook社の主張は、意味が無いと思うんですよね。
まあ、Facebook MessengerにSMS送受信機能が搭載されれば別ですが。