体温計
1週間ほど続いている発熱生活。
昨日も38度を超えていました。
ところが、今日はいきなり36度。
時間を置いて、何度か測ってるんですが、35.8度だったり36.4度だったり。
昨日までずっと38度を超えていたのに、いきなり2度近く下がっています。
体温は下がっているんですが、頭痛も咳も残っていて、身体も熱くてフラフラ。
もしかして体温計の故障?
あいかわらず思考力も奪われたままですよ。
なので、今日も回らない頭を無理矢理回して書きます。
仮想通貨のセキュリティ
昭和時代に3億円が強奪された事件は現在でも話題になるくらい大きな事件でした。
当時の大卒の初任給が3万円程度だと言われているので、現在の価値だと20億円くらいでしょうか。
それと比べると、今月発生したコインチェックから仮想通貨が580億円盗まれた事件は桁違いで、おそらく史上最大の盗難事件でしょう。
ボクはこの事件を見たときに、不動産の仲介業を思い出しました。
不動産の仲介業では一般的に、売買額の3%が仲介手数料となります。
例えば、1000万円の物件なら30万円。
1億円の物件なら300万円。
ここで、ポイントとなるのは、売買額の大きさと処理の煩雑さは比例しないということです。
1000万円の物件でも1億円の物件でも、書類は同じです。
金額が10倍だからと言って、手間が10倍になるわけではありませんし、仲介に必要な費用も10倍になるわけではありません。
同じ手間なら、30万円の仕事よりも300万円の仕事をする方が効率が良いです。
逆の言い方をすれば、儲けが大きくなるほど、稼ぐための費用は逓減するわけです。
これ、現金を強奪する事件で考えてみましょう。
現金の場合は、金額が倍増すれば、札束の量も倍増します。
つまり、運搬する手間も増えます。
3億円を強奪するのと30億円を強奪するのとでは、荷物の量が全然違うわけです。
3億円ならクルマ1台で逃げられるかも知れませんが、30億円ならクルマ1台だとキツいでしょう。
ところが、仮想通貨の場合は、電子取引なので、金額が桁違いに大きくなっても、犯人側の犯罪コストはそこまで大きくならないわけです。
58億円を盗むのも、580億円を盗むのも、そこまで大きなコスト差は無いわけです。
盗む額が10倍だからと言って犯罪費用が10倍に膨れ上がるわけではありません。
だから、今回のような巨額な盗難が実現したわけです。
不動産仲介のような世界です。
犯人側から見れば、盗むために仮に100億円かけたとしても、480億円の儲けです。
しかし、守る側、取引所側から見れば、100億円もかけて攻めてこられれば大変です。
セキュリティ費用がとんでもない額になります。
今回のコインチェックの事件では、結局、コインチェックが顧客に対して自己資金で弁済すると発表されています。
弁済額は480億円。
これだけの金額を自己資金で補償するのは、設立間も無いベンチャー企業としては驚異的ですが、つまり、それだけ儲かっていると言うことです。
しかし、同じ不祥事を2度起こすわけにはいかないので、セキュリティコストは跳ね上がるでしょう。
つまり、まだまだ仮想通貨の運営やインフラに関しては未完であり、ビジネスモデルとしてどのあたりで落ち着くのか、ホントに儲かるのか、は何とも言えません。
ただ、ひとつ勘違いしないでほしいのは、別に今回の事件が起こったからと言って、仮想通貨が怪しいモノ、危険なモノと捉えるのは間違いです。
飛行機が墜落したニュースを見て、飛行機をキャンセルして自動車で移動する人たちのような行動は損です。
情報を正確に拾って、自分の頭で判断しましょう。
まあ、今、頭がフラフラのボクが書いたこの記事を信じるかどうかも、あなたの検証力次第ですが。