トラックパッド(Trackpad)はAppleの大発明
みなさん、こんにちは!
B-CHANです。
ボクが愛読しているブログの著者の、id:cardmicsさんがこんな記事を書いていました。
スライドパッドでパソコン作業が出来る人は、尊敬に値する!私ならあまりの作業効率の悪さにイライラしてしまって使えません。 - SONOTA
記事を読む限り、cardmicsさんはミスをしています(cardmicsさんゴメンナサイ、あえてこう書いているだけなので気になさらぬよう。悪意はまったくありません)。
そのミスとは、
世の中のスライドパッドをひとくくりに評価してしまっている
最初に言っておきますが、ボクは特定の企業のファンではありません。MicrosoftのファンでもAppleのファンでもありません。
非天マザーを読んでくれている人は知ってるでしょうが、これはずーっと言い続けています。
どこかの企業のファンになることは損という考え方 - 非天マザー by B-CHAN
Microsoftのファンの人たちはMicrosoft製品をほめます。Appleのファンの人たちはApple製品をほめます。それだと客観的な良し悪しがわかりません。
なのでボクはどこの企業のファンにもならず、すべてを好きになるようにしています。
WindowsにはWindowsの長所と短所があり、MacにはMacの長所と短所があります。
スライドパッド(トラックパッド)の違いは大きい
ボクも長年のWindowsユーザーですので、実に様々なスライドパッドを使ってきました。
使ってきて、そのあまりの使い勝手の悪さに閉口し、基本的にはマウスを使います。
Windowsのスライドパッドを使うくらいならマウスを使ったほうが圧倒的に使い勝手が良いからです。
これはcardmicsさんと同じく、多くの人が同意できるんじゃないでしょうか。
様々なメーカーのPCが存在しますが、マウスに勝る操作性のスライドパッドに出会ったことはありません。
それくらいスライドパッドと言うモノは使いにくいモノだったのです。
しかし、ついに出会ってしまいました。
別次元のスライドパッドに。
それがAppleのMac用のトラックパッドです。
ボクはそれまでMacを使ったことが無かったので、Macに対する好き嫌いの感情はありませんでした。使ったことが無いんですから良いも悪いも評価できないのは当然です。
しかし、初めてMacのトラックパッドを使った時に衝撃を覚えました。
「何だこの使いやすさは〜!」
様々なWindowsパソコンのスライドパッドしか知らなかったボクは、それらとはまったく異なるMacのトラックパッドの操作性に驚いたのです。
でも、それはどこかで体験した操作感です。
そう、それはまさにiPhoneそのものなのです。
普通の携帯電話からiPhoneに初めて乗り換えた時、自由にスムーズなスクロールをしたり、指を開いたり閉じたりするだけで拡大縮小できる操作性に感動した人も多いんじゃ無いでしょうか。
Macはまさにパソコン版のiPhoneなんです。
ほんの一部だけですが、いくつか紹介しましょう。
上下左右スクロール
まずはスクロール。
iPhoneでは指をゆっくり動かせば画面もゆっくりスクロールし、速く動かせばスクロールも加速します。
指を離すと徐々に停止します。いわゆる慣性スクロールです。
Macでもまったく同じです。人間の指に吸い付くように快適にスクロールします。
また、たいていのWindowsパソコンではスクロールさせるときにはスライドパッドの右端に指を持って行って上下に動かす必要がありますが、Macなら2本指を動かすだけ。パッドのどの場所でもいいんです。だから視線を下に落とす必要はありません。
1本指ならマウスカーソルの移動、2本指なら上下左右に自由にスクロール。もちろん速く動かせば加速します。
慣性スクロールですが、指をトンと止めればスクロールもピタッと止まるので、狙った場所で正確にスクロールを止められます。
左クリック、右クリック
Windowsパソコンではたいていはパッドの左下と右下にボタンがあって、それらを押すことで左クリックと右クリックを使い分けます。
しかしMacでは、パッド全体がボタンになっていてカチッと押しこむようになっています。
どこを押しても1本指なら左クリック、2本指で押せば右クリックです。
これも押す場所を気にしなくていいので、視線を下に落とす必要がありません。
パッドに触るだけでクリックになってしまう設定もできるんですが、そうするとcardmicsさんが言うように不用意にクリックしたことになってしまうので、その設定はオフにして、ちゃんとカチッと押さないとクリックにならないようにすればOK。そうすれば不用意に触ってしまってもクリックとみなされることもありません。
文字の選択
1本指で最初の文字をクリックして、そのまま押し込んだまま指をスライドさせると、もちろん文字を選択できますが、そんな難しいことをやる必要はありません。それだと指を押し込んだままスライドさせる必要があって面倒で難しいです。
そんなことをしなくても、1本目の指(左手の指)で最初の文字をクリックし、その指はそのままにして、2本目の指(右手の指)をスライドさせれば簡単に文字を選択できます。1本目のクリックしている指は動かさなくて良いのでとてもラクです。
良くない文字選択方法(1本指)
良い文字選択方法 (2本指)
拡大縮小
画面の拡大縮小も2本の指を開いたり閉じたりするだけ。iPhoneと同じですね。
ネットサーフィンしている時にも気軽に拡大できますよ。ちょっと文字の小さなページなんかも確認が簡単です。
回転
画面の回転もiPhoneと同じで2本の指をひねるだけ。
対応しているアプリなら簡単に回転できますよ。
マルチデスクトップ
Macにはもちろん普通のウインドウもあって、複数のウインドウを並べることもできるんですが、それと並んで標準でマルチデスクトップ機能があります。
3本指を左右にスワイプするだけで簡単に他の画面を行ったり来たりできます。
また3本指を上にスワイプすればマルチデスクトップの一覧表示ができます。
画面を増やすのも順番を入れ替えるのも簡単です。
これのおかげで画面の狭いMacBook Airでも快適に作業できるわけです。
ちなみにボクの場合はMacBook Airと外付けディスプレイを使っています。
MacBook Airの13インチと11インチとで迷っている人への、こんなオススメ解決法 - 非天マザー by B-CHAN
この場合、2つのディスプレイそれぞれ独立してマルチデスクトップが使えるので、強烈に便利なんですよね。これが無い環境には戻れません。
また、あるデスクトップにあるファイルを別のデスクトップに移動させる場合、左手の指でそのファイルをクリックしたまま右手の3本指でデスクトップを切り替えるだけ。ホントに簡単です。
アプリを起動するのも楽々
何かアプリを起動する場合、わざわざメニューを開く必要はありません。
親指と残りの3本指を閉じる(親指を上に、残りの3本を下に動かす)動作をするだけで、Launchpadと呼ばれる画面が現れます。
LaunchpadはiPhoneの様にアプリのアイコンが並んでいる画面です。起動したいアプリをクリックするだけ。
ウインドウをのけてデスクトップを表示するのも一瞬
何かの作業中にウインドウの下に隠れているデスクトップを見たい時ってありますよね。
その場合も、いちいち何かボタンを押す必要は無いです。
親指と残りの3本指を開く(親指を下に、残りの3本を上に動かす)動作をするだけ。
はい、このとおり。
辞書も超カンタンに使える
iPhoneには標準で辞書が内蔵されています。
iPhoneには最初から辞書が入っていて、使うのはこんなに簡単。種類を増やすのも簡単。 - 非天マザー by B-CHAN
iPhoneと同じでMacにも標準で辞書が内蔵されています。
調べたい語句の上で、3本指でタップするだけ。クリック(カチッと押しこむ)では無く3本指でポンと触れるだけ。
触れるだけだと不用意に辞書が開いてしまうのではと思うかもしれませんが、3本指が同時に不用意に触れることはほとんど無いので心配ないです。
ちなみにボクはフリーウェアで3本指クリックは「ウインドウを閉じる」に割り当てています。3本指でカチッと押しこむだけで開いたウインドウを閉じられるのでホントにラクです。
複数の指でクリックするのが容易になる設計
ここまで読んだ人は、2本指や3本指で同時にクリックするのってタイミングが難しいのでは?と思うかもしれません。ボクも最初はそう勘違いしてました。
しかし、実は指を離した状態から複数の指で同時にパッドに触れてクリックする必要は無いのです。
例えば2本指クリックの場合、空中から2本同時に指を下ろさなくても、2本の指でパッドに触れているのを確認してからカチッと押せばいいのです。
これを知ってから厳密なタイミングを合わせる必要が無くなり、複数指でのクリックが大幅にラクになりました。
こんなことをしなくても良い
こうすれば良い
Macを知らない人が多いので誤解が生まれる
ご存知のとおり、世の中のパソコンユーザーの多くはWindowsを使っています。
Macユーザーでも、多くはWindowsも経験してるんですよね。
なぜならWindowsの数の方が圧倒的に多いし、職場でもほとんどWindowsだからです。
Macユーザーの多くはWindowsを経験した上でMacも経験して、比較して、その操作性の違いを知っているわけです。
でも逆に、WindowsユーザーでMacを経験したことのある人って少ないんですよね。Mac自体が少ないですから。
つまり比較したことが無い人が大半なんです。
今回のcardmicsさんもおそらくそうなのでは?
ボクもWindowsしか使ったことが無い頃は、Macって単なるデザインの良い高価なパソコンだと思っていました。
しかしそれは間違いでした。そもそも使ったことが無いんですから、評価すること自体が間違いだったんですね。
で、実際に使うようになって知ってしまったわけです。WindowsとMacのパッドの操作性のあまりの違いに。
MacとWindows。
はっきり言ってライバルであり、メーカーもファンも争っています。
でもボクのような、どちらの信者でも無い人間には、使い勝手さえ良ければどちらでも良いのです。
だって、両者に機能の差なんてほとんど無いんですから。
Windowsが便利ならWindowsを使いますし、Macが便利ならMacを使います。
ネットサーフィンしたり、動画を見たり、ブログを書いたり、調べ物をしたり、メールを書いたり、銀行振込をしたり、ショッピングをしたり、そういう個人が日常の使用をする限りはどちらでも不自由はありません。
同じ機能なら操作性が良いほうが便利。それがボクの考え方です。
そこで井の中の蛙だったボクはMacを使って知ってしまったんですね。
操作性が全然違う、と。
残念ながら世の中の95%の人はWindowsとMacを比較してWindowsを選んだのではなく、単にMacを知らないんですよね。
Apple信者という言葉がありますが、別にあれって理由も無く信者になるわけじゃありません。ちゃんと理由があります。
もちろんデザインに惹かれて信者になる人もいるでしょうが、一方で、その優れた操作性に惹かれて信者になる人も多いんです。
一度、Macの操作を知ってしまうと、Windowsに戻れないという声もよく聞きます。「戻れない」と言うくらいですから、その人たちはWindowsのことも良く知っているのです。
マウスの弊害とは
ボクのような、どこのメーカーのファンでも無い人間が、なぜ日常の使用にWindowsでは無くMacを使うのか。
それはラクをしたいからです。
cardmicsさんは書いています。
個人的にはマウスを持ち歩いたほうが作業効率が何倍も良いし、イライラすることもないと思っている
そうです。Windowsパソコンを使っている限り、ボクは完全に同意です。使いにくいスライドパッドを使うくらいならマウスを使ったほうがはるかに使いやすくて効率も良いですし、実際そうしてました。
でもMacのトラックパッドを知ってしまってからは激変しました。
あれほどマウスを使っていたボクが、マウスのような使いにくいモノを使って効率を落とすよりもトラックパッドを使って効率よく作業したい、と思うようになりました。
それくらい違うんです。
マウスってそもそもキーボードから手を離さないと使えないので、それだけでも非効率なんですよね。
例えば文字をコピーする時ってマウスの右クリックメニューを使うよりも、ctrlキーとcキーの同時押し(Macではcommandキーとcキーの同時押し)をしますよね。
Excelで行を選択する時ってマウスを使うよりも、shiftキーとスペースキーの同時押しをしますよね。
キーボードからはなるべく手を離さないほうが作業効率が良いのです。
Macのトラックパッドならキーボードからほとんど手を動かすこと無く、マウス以上の便利な操作をマウス以上に簡単にたくさん使えるわけです。
というわけで、Windowsを使っている時は、
マウス > スライドパッド
ですが、
Macでは、
トラックパッド > マウス
です。
おかげで、外出時も、マウスという余計な荷物を持ち歩く必要が無くなりました。
MacBook Airを膝の上に乗せて使うときもマウスを動かすスペースが不要なので快適に操作できます。
繰り返しますが、WindowsにもMacにも長所と短所があり、どちらが良いパソコンとは一概に言えません。
しかしパッドに関して言えばMacのトラックパッドが圧勝です。
正直言って、WindowsパソコンはMacのトラックパッドをパクって欲しいくらいです。
そうすれば世の中の95%の人たちの操作環境が劇的に快適になるんですから。
Macにタッチパネル画面は不要である理由
ここまで読んでもらった人にはわかると思いますが、Macにはタッチパネル画面は不要です。
Windowsではスライドパッドがあまりにも使いにくいので、仕方なく代わりにマウスを使ったりタッチパネル画面を装備する必要が出てきました。
しかしMacの場合は、トラックパッド自体がiPhoneやiPadのタッチパネルに匹敵する快適性を持っているので、わざわざ腕を持ち上げて画面にタッチする必要が無いのです。
むしろ、タッチパネル画面は指で画面が隠れてしまうというデメリットがあるんです。
Macのトラックパッドは画面が指で隠れないiPhoneだと思っていいと思います。
Macのトラックパッドの面積がとても大きいのも、最初から複数の指で操作すること(マルチタッチ)を前提に設計されているからです。これはハードウェアとOSの両方を自社で作っているAppleの強みです。
cardmicsさんは最後にこう言っています。
スライドパッドでパソコン作業が出来る人は、尊敬に値する
これもMacBook Airユーザーに限っては逆です。
MacBook Airのトラックパッドを使っている人たちは一番ラクをしているのです。MacBook Airユーザーから見れば、マウスとかWindowsのスライドパッドなどの効率の悪いモノを使っている人たちは、尊敬に値します。
同じスライドパッドと言っても、メーカーによって全然違うという話です。
例えば、同じ長距離バスでも、背もたれをほとんど倒せない窮屈な激安バスもあれば、快適なリクライニングでゆったり旅ができる豪華バスもありますよね。
ひとくくりにバスと言っても全然違うのです。
それと同じことですね。
もし人生で一度もMacを使ったことが無い人は、良ければ一度は使ってみてください。
よほど何か専門的なアプリを使うのでは無い限り、できる事はほとんど同じなのに、操作性の違いによって作業効率は大きく変わります。
特にiPhoneを使っている人は、iOS8以降と、MacのOS X Yosemiteから、iPhoneとMacの連携が非常に便利になっています。
Macを使っていないとiPhoneの便利機能のうちの7割くらいしか使えないイメージですかね。
今回、動画をたくさん撮って載せましたが、やはり動画では半分も伝わりません。実際に使ってみてこそ感覚がわかると思います。
もちろん中には比較した結果、やはりWindowsが使いやすいと感じる人もいるでしょう。でもそれは比較した上での話なので納得が行くと思います。
ボクは、比較しないで、つまり食わず嫌いで決めてしまうのがもったいないなあ、と感じているのです。
うーん、この記事だけを読むと、ボクのことを完全にApple信者だと思い込む人がいるでしょうね。そうじゃないことはこれまでの記事を読んでもらえばわかります。ま、どう思われてもどうでもいいですが。
以上、cardmicsさん、引き合いに出してゴメンナサイ。同じ事を思っているユーザーは世の中にたくさんいると思うので、その代表になってもらいました。いつも読んでいますよ!
そうそう、松崎さんがMacBook Airに関する面白い書き方をしていましたので載せておきますね。
20年間Windows一筋の私がMacBook Airとかいうものを入手したのでノートパソコンの在りかたについて物申すわ | jMatsuzaki
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