日本は野蛮な国では無いので、推定無罪の原則がある
みなさん、こんにちは!
B-CHANです。
STAP細胞の件は、まだ続きますねえ。
ボクがこの報道を見て思うのは、推定無罪の原則はどこへ行った?ということです。
別に小保方氏も理研も擁護するつもりはありません。
もっと広い話です。
日本に住む全員に当てはまります。
日本は法治国家であり、推定無罪の原則があります。
そして推定無罪は世界のスタンダードな考え方です。
推定無罪とは、簡単に言えば、有罪である証拠が無ければ無罪、ということです。
例えば、警察があなたの家にやってきて、あなたを強盗の罪で逮捕するとします。
でも、もしあなたが強盗をやってないのであれば、あなたは自分がやっていないという証拠を出す必要はありません。
罪を確定させるには、やっていないことの証拠ではなく、やったことの証拠を出さないといけないのです。
だから、あなたが、自分がやっていないという証拠を出せないからといって有罪にはなりませんし、してはいけません。
有罪にしたければ警察が、やったことの証拠を出す必要があるのです。
それが推定無罪であり、法治国家の大原則です。
これが崩れると、罪もない人が、無罪の証拠を出せないという理由でどんどん有罪にされかねません。
そうなると、まさにどこかの遅れた独裁国家ですね。
たまに、被告に対して、
「やっていないのなら、黙秘権など使わずに、きちんと『やってない』と言えばいいじゃないか!」
などと言う人がいますが、それは間違いです。
推定無罪の原則がある以上、黙秘権は国民の正当な権利です。
無罪であることを自分で言わないと有罪になる国家は異常なんですから。
無罪なら何もいう必要も義務も無いのです。
STAP細胞の件では、他者の論文や画像を流用していたので、その点では小保方氏はアウトです。
問題は、それが故意だったかミスだったかという点です。
人間は誰でもミスはするので、すべてのミスは不正である、と断定することはできません。
不正ではないミスもいくらでもあります。
ここで推定無罪の原則が効いてきます。
理研側は不正であると主張する以上は、不正であることの証拠を出す必要があるのです。
でも、
を読むと、
「不正の認定を覆す新たな証拠は示されなかった」
とあります。
もうわかりますよね。
ミスではなく故意だというのであれば、故意だという証拠を理研が示す必要があるのです。
白であることの証拠が無いからと言って黒にはならないのです。
黒だと主張するには黒だという証拠が必要です。
もし、理研の主張が正当化されるということは、ボクたち日本人全員の、ごく当然の人権が無視されているということなんですよ。
繰り返しますが、ボクは別に理研の味方でも小保方氏の味方でもありません。
ただの赤の他人ですから。
流用して提出した時点で、小保方氏は、その点ではアウトです。
どっちの味方とか言う、くだらない話では無いんです。
論理的に推定無罪に反している主張が通ることはボクたち国民全員の基本的な権利が剥奪されるのと同意であり、法治国家の原則を覆していることになります。
ひいては、えん罪の原因になります。
実際、えん罪事件がたくさん発生していることを考えると恐ろしくなります。
現段階で、STAP細胞論文が不正だと断定している人は、逆に自分が証拠もなく不正呼ばわりされても文句は言いませんと言っているのと同義ですよ。
※別に小保方氏が無罪だと言ってるのではないのでお間違えないように。
そう思っちゃった人はもう一度読んでください。
id:imo758さん、おわかりいただけますか?
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