自力優勝
こんにちは。
先日は、マジックナンバー(優勝マジック)の話をしました。
今回は、自力優勝の話をしてみます。
マジックナンバーも自力優勝も、野球用語ではありませんが、日本では、プロ野球において最も使われるので、ここでもプロ野球の話をします。
毎年、プロ野球のペナントレースで、夏ぐらいになると、自力優勝が消滅、と言う話が持ち上がります。
優勝マジックは、首位のチームに関わる言葉でしたが、自力優勝は、首位以外のチームに関わる言葉だと考えてください。
他力本願
自力と言う言葉の対になるのが他力ですね。
他力本願とは、他人の力を頼る、と言う意味です。
こんな状況を考えてみましょう。話をカンタンにするために、数字もカンタンにしておきます。ご了承を。
6チームのうち、上位2チーム。
A 10勝5敗 残り6試合
B 5勝10敗 残り6試合
この、AとBと言う2チーム。残り6試合のうち、3試合が直接対決だとしましょう。
そして、Bががんばって直接対決に全部勝ったとしましょう。
すると、次のようになります。
A 10勝8敗 残り3試合
B 8勝10敗 残り3試合
これで残りは3試合。もし残り3試合もBが勝ったとしましょう。
でも、Aが残り3試合のうち2試合勝ってしまえば、Bの優勝はありませんよね。
こうなりますから。
A 12勝9敗 終了
B 11勝10敗 終了
つまり、Bが全勝しても、Aの勝ち数によっては優勝できないわけです。
この場合、最初の状況を、Bの自力優勝が無くなった状態と言います。
Bが優勝するには、Aとの直接対決に全部勝って、さらにAが他チームとの対戦でも全部負けてもらう必要があります(同率優勝を考えないなら)。
その場合は、
A 10勝11敗 終了
B 11勝10敗 終了
で、Bの優勝です。
最初の状態で、Bの優勝が無くなったわけでは無いですが、Bが優勝するためには、Aを他のチームが倒してもらう必要があるわけですね。
まさに他力本願。
こんなふうに、優勝が無くなったわけでは無いんですが、自分のチカラだけではどうしようも無い状態が自力優勝消滅です。
ちなみに、
A 12勝3敗 残り6試合
B 5勝10敗 残り6試合
だとしたら、Bがどんなにがんばっても、また、他チームがどんなにがんばっても、Aの優勝は確定です。
Bにとっては、自力優勝どころか、単純に優勝が消滅です。
今年は、両リーグとも、首位のチームが独走しているので、すでに下位のチームの自力優勝は消滅しています。
それらのチームは、首位のチームに残り全勝しても、首位のチームが他チームに勝っていけば、優勝できないわけですね。