生活保護の意味
みなさん、こんにちは！
B-CHANです。
世の中の一部だと思いますが、生活保護を批判する人がいます。
仕事をしていないのに収入がもらえることに対する不公平感でしょうか。
でも実際は、生活保護というのは不公平を解消するための存在なのです。
AさんとBさんがいるとします。
Aさんは働き者で来る日も来る日も一生懸命働きました。
BさんもAさん以上に働き者で来る日も来る日も一生懸命働きました。
Aさんの仕事は順調に進み、しっかりと収入を得られるようになりました。
一方、Bさんは、ある日突然、背後から暴漢に包丁で刺され、重要な神経を切るなど、身体が思うように動かなくなりました。
犯人は「誰でも良かった。」と語っており、無差別の暴漢にBさんはやられ、仕事をやめざるを得ませんでした。
こうなると収入が途絶えます。
もちろんBさんには何の罪もありません。
何の罪も無い人が無収入になって飢え死にするわけにはいきません。
犯人は無職で、犯人から賠償を得られるあてもありません。
こういうときに生活保護が効いてきます。
Aさんはもちろん生活保護給付を得られません。
Bさんは得られます。
この時、Bさんだけが得られるので不公平と考えるでしょうか。
実は、Aさんも得ているモノがあるんですよ。
同じように努力してきた二人。
なのにBさんだけ被害にあった。
言い換えれば、Aさんだけが幸運を手に入れました。
「暴漢に刺されない」という幸運です。
これは本人の努力とは無関係です。
本人の努力とは無関係に、
- Aさんは幸運を手に入れた
- Bさんは幸運を手に入れられなかった
Aさんだけが手に入れるのは不公平なので、Bさんにも与えよう。
これで平等ですよね。
これが生活保護です。
本人の努力による差は、もちろん本人の自己責任です。
しかし世の中には本人の責任では無い不幸に遭遇してしまう人がいます。
上記のような犯罪被害者や震災被災者、事故の被害者、突然の病気で倒れる人、他にもいろんな事が起こります。
それらに見舞われない人は、努力とは無関係な「幸運」を得ているわけです。
特定の人だけが、努力とは関係無い幸運を手に入れ、特定の人だけが、努力とは関係無い幸運を手に入れられず命の危険にさらされるのは不公平です。
なので生活保護給付で公平に近づけるわけです。
日本は民主的な先進国です。みんなに生きる権利があります。
それを無視して、生活保護を批判することはとても野蛮なことであり、日本人としては恥ずかしいです。
困っている人は堂々と生活保護を申請しましょう。
繰り返しますが、本人の努力によって差が付くのは不公平ではありません。
努力した人が報われるのは当然です。
生活保護は、そういった努力「以外」の不公平を埋める制度なのです。
批判される筋合いのモノではありません。
生活保護不正受給
批判すべきは、生活保護不正受給です。
これは、本来は生活保護を受けられないはずの人がウソの申請をしておカネをだまし取ることです。
これは批判されて当然ですし批判すべきです。
ボクが言いたいのは、生活保護の不正受給者と生活保護受給者はまったく別なのに、混同して、生活保護そのものを批判するのは間違いだということです。
生活保護不正受給者のせいで、本来、生活保護を受けるべき困っている人たちまでが批判を受けるのは問題があります。
何の罪も無いのに困っている人たちを、さらに困らせることになるからです。
突然の痛みで倒れて道端でうずくまっている人を、さらに足で蹴るようなモノです。
もし、これを読んでいるあなたに良心があるなら、きちんと生活保護と生活保護不正受給の区別をしてください。
そして生活保護は公平になるための正当な制度であることを理解し、生活保護不正受給者「だけ」を非難してください。
本人の責任では無い不幸は誰にでも振りかかる可能性があります。
ボクもあなたも、そしてあなたの友人も、明日、突然、事故や災害、犯罪に遭うかもしれません。
その時に、ただ死ぬしか選択肢が無い国では無く、お互いが救い合える国であるべきですよね。
日本はそういう国だからこそ、誇れる国なんですよ。
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