ATOK for iOSには無駄(ムダ)なボタンがある
みなさん、こんにちは!
B-CHANです。
いろいろ物議を醸しているiPhone用の日本語入力IME、ATOK for iOS。
現在のバージョンは1.1.1ですが、このバージョンの仕様に、ある疑問が湧きませんか?
ボクはATOKを毎日使っています。
ボクの現在のiPhoneのキーボード設定は次のとおり。キーボードを4種類入れてあります。
iPhoneでは、キーボード切り替えボタンを押すことによって、この4種類が順番に切り替わるわけです。
ATOKには内部にローマ字入力キーボードと英語入力キーボードが内蔵されています。
それらに切り替えるためにはΛボタンをタップします。
はい、ここまで書くとすでにATOKのおかしさに気付いたでしょうか?
そうです。
キーボード切り替えボタンが2つもあるんです。
iPhoneの正規のキーボード切り替えボタンとATOKのキーボード切り替えボタン(Λボタン)。
キーボードの表示エリアはただでさえ狭いのに、わざわざ同じ機能のボタンを2つも並べてるのです。
なんというムダ!
本来なら、Λボタンなど置かずに、正規のキーボード切り替えボタンで、ローマ字入力キーボードや英語キーボードに切り替えれば良いはずです。
それを、ATOK内にローマ字キーボードや英語キーボードを内蔵してしまったために、こんなおかしな仕様になったわけです。
さっきお見せしたように、ボクは英語の入力にはTextExpanderというキーボードを使うので、ATOKの英語入力キーボードは不要ですし、ローマ字入力も使わないので、ATOKのローマ字入力キーボードも不要です。
まったく不要なキーボードのために、わざわざΛボタンを用意して、貴重な面積をムダに使ってしまってるのです。
正解はこれ
もちろん、ATOKのローマ字入力キーボードやATOKの英語入力キーボードが必要という人もいるでしょう。
その場合は、正しくは次のようにあるべきです。
ローマ字入力キーボードや英語入力キーボードをATOKに内蔵するのでは無く、iPhoneの個別のキーボードとして用意すればいいんです。
そして、必要な人だけがインストールする。
次のようなイメージです。
このようにすれば、ATOKのローマ字入力キーボードや英語入力キーボードが必要な人だけがインストールできますし、順番も入れ替えられます。
しかも、正規のキーボード切り替えボタンで切り替えられます。Λボタンなんて不要になるんです。空いたスペースに何か別の便利なボタンを割り当てられるかもしれません。
でも、そうなると3種類のATOKを買わなければいけないんじゃないの?
そう思ったあなた。
するどいです。
でも違います。ひとつのキーボードアプリで複数の独立したキーボードを提供することは可能です。
次の画像を見てください。
TextExpanderというキーボードアプリをひとつインストールするだけで、英語版、フランス語版、イタリア語版などを独立してインストールできるのです。
そして正規のキーボード切り替えボタンで切り替えられるのです(TextExpanderでは正規のキーボード切り替えボタンが変なデザインですが)。
ATOKのように内部で切り替えるのでは無いんです。
ひとつのキーボードアプリで複数のキーボードをインストールできるということです。
以上が、ATOK for iOSの現在の仕様のおかしさについての指摘です。
ネット上のあちこちでATOKの記事は見かけるんですが、このおかしさに触れている記事が見当たらなかったので書いてみました。
この仕様にした理由
ところで、ジャストシステム社は、なぜこういう仕様にしたんでしょうか?
もしかして単に思いつかなかった?
だとすれば、あまりにも不自然ですし頭が悪すぎます。
いくら何でもそれは無いと思います。
つまり、ジャストシステムとしては、現在の仕様にせざるを得ない理由が何かあったのではと推測できます。
その理由は何でしょうか。
これはボクの推測ですが、独立したキーボードにした場合に、それぞれのキーボードで、日本語変換エンジン(プログラム)を共有できなかったのでは?
つまり、日本語かな入力キーボードと日本語ローマ字入力キーボードが別々になれば、日本語変換プログラムを2本もiPhoneにインストールする必要がある、と。
入力方法が異なるだけで、日本語変換のプログラムはまったく同じなのに、同じものを2つもインストールするのは、明らかに容量の無駄です。
だからジャストシステムはひとつのATOK内に複数のキーボードを内蔵せざるを得なかったんじゃないかと。
TextExpanderの場合はアルファベットだけなので非常に容量が少ないですが、ATOKの場合はそれなりに容量を食いますから。
一番の解決策は、異なる入力方法でも、ひとつの変換エンジンを共有できることです。
そうすれば、ATOKかな入力キーボードとATOKローマ字入力キーボードの両方をインストールしても、一本の変換エンジンで済みます。
まあ、これはおそらくiOSの仕様の問題なので、これを実現するためにはApple側の規制緩和が必要でしょうけど。
そのあたりの交渉をジャストシステムはAppleと引き続き行って欲しいですね。
ATOK自体の使いやすさは、現在のバージョンになってかなり改善されましたから。
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