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電子書籍の固定レイアウト型とリフロー型との違いについて学ぼう

電子書籍は文字の大きさが可変 

 

みなさん、こんにちは!

B-CHANです。

 

先日、書籍を紹介する記事を書いたら予想外の反響でした。

 


2014年に読んだ中からオススメ本を10冊紹介します - 非天マザー by B-CHAN

 

 

実はボクはほとんどの本を電子書籍で読んでいます。そして電子書籍はすべてiPhoneで読んでいます。

まさにiPhoneの積極活用。iPhoneのお陰で本を読む量も増えました。

 

さて、電子書籍には紙の書籍とくらべてたくさんのメリットがあります。

今回は、文字の拡大縮小について書いてみます。

 

当たり前ですが、紙の書籍では、文字を拡大縮小なんてできません。

紙の書籍の文字が小さくて見難い場合は、顔を近づけるか、ルーペ(虫眼鏡、拡大鏡)を使うしかありません。

 

 

しかし、電子書籍なら文字の拡大縮小が可能です。ルーペが無くても文字を拡大すれば読みやすくなります。

ただし、電子書籍の文字拡大には2つの概念があります。

 

  • 固定レイアウト型
  • リフロー型

 

では、それぞれについて説明します。

 

固定レイアウト型

 

これは、文字通り、レイアウト(配置)が崩れないタイプです。

例えば、こちらの本。

 

 

こんなページがあります。

日本の合戦のページ

 

 

これを固定レイアウトで拡大すると次のようになります。

日本の合戦のページの拡大

 

 

固定レイアウトというだけあって、上の図のようにレイアウトはそのままで拡大します。

単純に見た目はそのままで大きくなるということです。

紙の書籍に顔を近づけるのと同じ状態ですよね。

ただし、紙の書籍と違っていくつか問題があります。

まず、固定レイアウトというのは、ページは文字も絵も含めてすべて1枚の画像でできています。

なので、どんどん拡大すると、画質が劣化します。

次の図を見ればわかると思います。

日本の合戦のページさらに拡大

 

 

ここまで拡大すると、絵の部分も文字の部分も、ギザギザが目立ちますよね。

 

また、次の書籍を見てください。

 

 

基本的に、この本は文字だけです。まず、もとのサイズは次のとおりです。

童門冬二

 

 

では、これを拡大してみましょう。

童門冬二拡大

 

 

確かに文字は大きくなり、見やすくなりました。

ただし、スマートフォンやタブレットの画面サイズは大きくならないので、ページは画面から、はみ出します。

つまり、ページを拡大すると、文字や絵が大きくなって読みやすくなる代わりに、ページが画面に収まりきらなくなるので、他の部分を見るときには上下左右にスクロールさせる必要が生じます。

画面からはみ出る

 

 

レイアウトが変化しない分、拡大すると画面からはみ出す。これが固定レイアウトの電子書籍の特徴です。

 

リフロー型

 

では、リフロー型について見てみます。

リフローという言葉は聞き慣れないかもしれないですが、流れるという意味の、

flow

に、「再」という意味の、

re

が付いた形です。

restructuring(リストラクチャリング)は再構築、rewrite(リライト)は再執筆、などと言いますね。

 

次の書籍で見てみましょう。

 

 

まずは次の図を見てください。これが元のページです。ピンク色の網掛け部分を見てください。

憲法のはなし

 

 

では、リフローで拡大してみます。ピンク色の部分が、さっきは1行に収まっていたのが2行にまたがりましたね。

憲法のはなしを拡大

 

 

さらに拡大します。またピンク色の部分の形状が変化していますね。

憲法のはなしをさらに拡大

 

 

こんなふうに、リフロー型の電子書籍では、拡大縮小に応じて文字のレイアウトが変化します。画面のサイズに合わせて、うまく文字が流れこんでくれるわけです。なのでリフローといいます。流れこむ文字を、フローテキストと呼びます。

最初に見せた書籍のように画像がふんだんに使われていれば、レイアウトが変わってしまうと困りますが、こちらのように、文字だけの書籍であれば、レイアウトが変わっても問題はありません。

むしろ、レイアウトがうまく変化するので、ページが画面からはみ出さないんです。なので、ページ全体を見るためにわざわざ上下左右にスクロールさせる必要は無いというわけです。

また、文字データはベクターデータと呼ばれる輪郭データでできているので、拡大してもギザギザにならず美しさを保てます。

リフロー型では、文字を拡大するにつれて1画面に収まる文字の数が減るため、電子書籍全体のページ数は増えていきます。

これは紙の書籍には無い特徴ですね。

 

以上、電子書籍のレイアウトについての大きな2つの形の分類について説明しました。

自分で電子書籍を出版しようと思っている人は注意してください。

絵や写真を多く使う雑誌のような電子書籍では固定レイアウト型で出版したほうが良いでしょう。

逆に小説など文字だけの書籍ならリフロー型で出版すれば読みやすいです。

 

ちなみに、iPhoneやiPad、そしてAndroidにも有名各社の電子書籍アプリがあります。

AmazonのKindleアプリ、紀伊國屋書店のKnoppy、楽天のKoboアプリ、GoogleのPlayブックスアプリ、そしてApple製品専用ですが、iBooksアプリなど。

いずれもボクは使っていますが、iPhone、iPad用のGoogle Playブックスアプリだけは、なぜか固定レイアウトしか使えません。リフロー型の書籍を購入しても固定レイアウトでしか読めず、非常に不便な状態です。このせいでiPhoneで小説を読むのは困難な状態です。至急、改善してほしいモノです。

 

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