下着デザイナーのイベント
画像はハヤカワ五味さんのTwitterより
みなさん、こんにちは!
B-CHANです。
おカネについて根本的な話をします。
去年の秋に、ハヤカワ五味さんという女子大生デザイナーがイベントを開催しました。
彼女は非常に人気のあるデザイナーですが、まだ女子大生ということで、イベントの開催資金が足りません。
そこでクラウドファンディングで一般の人から資金を募集したのです。
こういうことが起こると、決まって批判する人が出てくるんですよね。
「他人のカネをあてにするな!」
「自分で苦労してアルバイトしたりしてカネを貯めろ!」
そういう意見を聞いてボクは思いました。
こういう批判をしている人たちは世の中のことをまったく理解していない世間知らずだと。
おカネの正しい機能
おカネは人類最大の発明のひとつであり、おカネのおかげで多くの人が助かるんです。
例えば次のような話。
あなたが今日の夕食は魚料理にしようと魚屋さんに買い物に行き、魚を買おうとしました。
するとこんな声が聞こえてきました。
「おカネで魚をラクに手に入れようとするな!自分で苦労して海へ行って獲ってこい!」
これ、実はすべてに当てはまりますよね。
野菜を買いに行ったら、野菜をカネで手に入れずに自分で作れ!と言われる。
クルマを買いに行ったら、クルマをカネで手に入れずに自分で作れ!と言われる。
はたしてそんな世の中ってうまく回ると思いますか?
何かをするときにすべて自分でしなきゃならない世界は破綻します。
もちろん原始時代はそうだったかもしれませんが、そんなのが続くと命の危険に晒されます。
必要なモノを自分でいつでも手に入れられるかどうかなんてわかりませんし、いちいち必要なモノを獲りに行ったり作ったりしてたら時間がいくらあっても足りません。
人類は長い歴史の中で学習し、おカネというモノを発明しました。
おカネには交換機能があります。
魚が欲しい人は魚を自分で獲りに行かなくても魚屋という専門家におカネを出せば魚を手に入れられます。
これは等価交換です。
300円のおカネと300円の魚を交換するわけですね。
野菜でもクルマでも同様です。
わざわざ自分でやらずに専門家に任せることによって、人々は効率よくモノを手に入れられるのです。
時間も大幅に節約できます。
その時間を使って各自が自分の専門的な仕事をすることができます。
一人ひとりが自分で魚を獲りに行ったり野菜を作ったりクルマを作ったりするのは不可能で、結局どれも手に入らない可能性が高いです。
しかし分業して、それぞれの人が自分の仕事をすれば、おカネを使って成果物を交換することができます。
おカネというのは交換機能によって、人々が自分の専門的な仕事をすることができるようになり、しかも必要な物を必要なときに手に入れられるという環境を提供するのです。
住宅ローン
住宅ローンを考えてみましょう。
家を買うためにおカネが貯まるのを待っていたら何十年もかかってしまいます。
何十年もかかって高齢者になってから念願のマイホームを手に入れた、ではあまり意味が無いですよね。
手持ちのおカネが無くても、まずはマイホームを手に入れ、人生をそこで暮らす。
おカネはゆっくりと返済していく。
これを実現してくれるのが住宅ローンです。
おカネというのは、こうやって便利な機能があって、それによって人々に良い暮らしをもたらしてくれるのです。
だから正しく使うことが重要なんです。
冒頭のハヤカワ五味さんの件も同じ。
ハヤカワ五味さんはデザイナーであり、デザイナーの仕事をする立場にあります。
そのためのイベントを開催するのに、自分でアルバイトをしておカネを貯めるのなら、時間がかかってしまいます。
それでは本人もイベントを楽しみにしている人にもメリットはありません。
おカネが貯まるまで家を買えないのと同じです。
だからおカネの便利な機能をハヤカワ五味さんは使ったわけです。
出資を募ったんですね。
資金を募集することによって、自分はアルバイトに時間を費やす代わりに自分の専門であるデザインに時間を費やすことができます。
イベントも早く開催できます。
おカネによる幸せ
おカネにはいくつかの機能がありますが、正しく使えばみんなに幸せをもたらします。
出資と聞いただけで、
カネ集め=悪
と考える人は、そういう世の中の仕組みをまったく理解していないと言わざるを得ません。
そんな人はおカネに頼らずに、どうぞ自分で魚を獲りに行き、野菜やクルマを作ってください。
おカネ=悪
と思っている人。おカネは単なる道具です。道具に罪はありません。
包丁も料理をつくるために作る人もいれば、悪いことに使う人もいます。
悪いのは道具を悪いことに使う人間なんですよ。
おカネを正しく使って世の役に立てましょう。