クラウドのメリット
クラウド・コンピューティングという言葉を目にするようになりました。
とても広い概念だと思いますが、ボクが説明できる範囲で説明すると…。
従来、パソコンを使うときは、パソコン自体がデータの保管箱の役割を果たすことが多かったですよね。
たとえばメール。
一番おなじみなのがPOP3という方式ですが、これはパソコンをインターネットに繋いで、その先にあるメールサーバからメールをダウンロードすることを基本形としています。
つまり、メールをダウンロードしたら、サーバは空っぽになり、パソコンにメールがどんどんたまっていくわけです。パソコンがメールの保管箱になっています。
他にも、文書や、カメラで撮った写真や、いろんなデータなどは、パソコン内やDVDなどのディスクに保管していました。
この場合、自宅にいれば、その場ですぐにパソコン内のデータを見られるというメリットがあります。
デメリットはメリットの全く逆で、外出先ではそれらのデータを見られないということになります。
例えば、パソコンにダウンロードされたメールは、当然、外出先では見ることができませんし、文書や写真も同様です。
外出先でそれらのデータを見る必要がある場合は、あらかじめUSBメモリーやDVDなどにデータをコピーして持ち歩く必要があります。
当然、コピーするわけですから、データが2つ(重複)になり、管理を厳密にしないと、混乱の元となります。
もし、コピーではなく、パソコン内のデータをUSBメモリーなどに移動してしまうと、USBメモリー紛失のリスクが発生します。もちろん、紛失すればデータを失います。
これが、今まで一般的に行われていたデータの管理方法でした。
これがクラウドになるとどうなるでしょうか。
クラウドの基本的な考え方は、データをパソコンにダウンロードしてしまうのではなく、常にサーバに置いておくと言うことです。
メールやその他のデータはいつでもサーバにありますから、ネットさえつなげられれば、いつでもどこでもそのデータを使うことが出来ます。
もちろん外出先から利用してもデータが重複することもありません。
デメリットは、ネット接続が必須なことです。
インターネット環境が普及したからこそ実現できる概念です。
メールの場合は、IMAPという方式を使います。
メールサーバに常にメールがあって、送受信やフォルダの管理も、すべて、このサーバ上で行います。
これで、自宅からでも外出先からでも同じようにメールのやりとりが同じようにできるわけです。
有名なものはGoogleのGmailですね。ボクもメインのメールとしてフル活用しています。
その他のデータの場合も同じです。
データ保管用のサーバ(ストレージサービス)を使えば、どこからでもデータが利用できます。常にサーバ上でデータを加工しますから、2カ所に重複することもありませんし、USBメモリーの紛失のようなリスクの心配もありません。
クラウドというのは、要するに、個々のパソコンにデータを保管するのではなく、専用のサーバをデータの保管庫として用意しておき、それに接続してデータやサービスを利用することで、時間と空間の制約を緩和し、リスクを低減する効果がある仕組みです。
ボクが、このエントリーを書こうと思ったのは、相変わらず、
「個人情報が入ったパソコンを紛失!」
と言ったニュースをよく見かけるからなんですね。
ノートパソコンやUSBメモリーなどにデータを入れて持ち歩く限り、盗難や紛失のリスクは常につきまといます。
クラウドなら、そんなリスクも回避できます。
すでにクラウドの普及は進んでいますし、各企業も、この仕組みを取り入れることが主流になると思います。
これのおかげで、外出先でもiPhoneを使ってGmailにアクセスし、自宅にいるときと全く同じようにメールのやりとりを行っています。
自宅でも外出先でもGmailが使えるわけですから、ケータイのメール(MMS)アドレスは要らないわけです。
ちなみに、Gmailのサーバの容量は、現時点で7400メガバイト程度あります。
ボクはPCに保管していた過去10数年分のメールも全部Gmailサーバに移しましたが、それでも使用容量は600メガバイト強です。
おそらく一生Gmailを使ってもサーバが容量不足になる可能性は低いと思います。
Gmailの場合、インターネットサービスプロバイダーのメールと違って、プロバイダが変わってもケータイのキャリアや機種が変わっても、一生同じメールアドレスが使えるというメリットもあります。ケータイ会社が変わるごとに友人知人に新しいメールアドレスを教える必要がないわけです。
これだけの利便性とリスク回避が無料でできますので、Gmailの活用をオススメします。
なんだか最後はGmailの紹介になってしまいましたね。