賦課方式
日本の年金は賦課方式です。
これは、若い人たちが年金保険料を払って、高齢者が受け取る仕組みです。
カンタンに言えば、若い人たちが高齢者におカネを差し上げているのです。
いずれ若い人たちも高齢者になるので、その時は、もらう側になるわけです。
絶望しか無い
100人の村で考えてみましょう。
100人のうち、50人が年金をもらえる高齢者、残りの50人が支払う側とします。
話をカンタンにするために、他の余計なコトは考えないように。
日本の平均的な年金受給額はざっくり言うと月に10万円くらいです。
それに合わせて話をしてみます。
もらえる年金額が1人あたり月に10万円とすれば、必要な額は月に500万円ですよね。それを50人の若者が負担するので、若者の負担額は月に10万円です。
若者は、どこかの知らない高齢者に毎月10万円を差し上げているわけです。
ここまでは理解できましたか?
問題は少子高齢化。
子供が減って高齢者が長生きする社会になると、人口の比率が変わります。
若者が減り高齢者が増えます。
例えば、若者が25人、高齢者が75人の村になったとしましょう。
もし、同じように毎月10万円の年金がもらえるなら、750万円が必要です。
これを25人の若者が負担するので、若者の負担額は30万円。
つまり、1人1人の高齢者の受け取り額は何も変わらないのに、若者の負担は3倍になります。
要は1人の若者で3人の高齢者を支えている状態です。
言い換えれば、結婚していなくても、若者は3人の家族を養っているのと同じ状態です。
若者は知らない誰かに毎月30万円を支払うわけです。
当たり前ですが、こんな状態で結婚して子供を産むのは非常に苦しいわけですね。
なので、ますます子供は減ります。
一方で、医療の進化で、ますます高齢者は長生きします。
若者の人口比率は下がり、高齢者の比率は上がります。
ここまで読んで、そもそも、そんな世界が成立すると思いますか?
まあ無理ですよね。
つまり、国民が政府に向かって、年金は大丈夫なのか、と訊ねても、政府が、年金は大丈夫です、と答えても、そんなのは夢物語です。
現実に、賦課方式のまま、少子化と高齢化は同時に進んでいるわけですから。
おカネは魔法で生み出されません。
国家のおカネは国民から集めるしか無いのです。
その国民の負担には限度があります。
知らない人に毎月30万円払えと命令されても、現実問題、ほとんどの人は不可能でしょう。
日本の少子高齢化は世界の歴史で初めての速度で進んでいます。
つまり世界の人類の誰も経験した環境を日本人は経験するわけです。
過去が大丈夫だったかどうかは関係ありません。
政府に文句を言っても、無いモノは無いのです。
なので、最初から、年金をあてにしない前提で生きるしかありません。
年金はゼロにはなりませんが、制度を維持するためには、受取額を減らすしか無いんですから。
世の中に文句を言っても世の中は変わりません。
結局、自分で何とかするしか無いのです。
これがボクが副業をオススメする理由。
20歳の人なら40年以上の時間があります。
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時間だけは戻せないので、何もせずに時間が経過してしまっても、取り返しが付かないのです。
だから、このブログでも何度も言っているように、明日から始める人は、たぶんダメです。
明日からでは無く今から始める人なら、何とかなるかもしれません。
明日から始めるタイプの人は、自分の老後がヤバいコトに気付きましょう。
豊富な時間と若さは行動に有利に働くんですから。
明日から始めるタイプの人、今までの人生で何かうまくいきましたか?