主張をする場合は正しい計測方法と正しい知識が必要
みなさん、こんにちは!
B-CHANです。
今日は簡単な帰納法・演繹法のお話。
とても簡単な話なので読んでみてください。
ある調査を行ったところ、
福島県…50
滋賀県…20
福岡県…18
と、福島だけが突出して大きかったとします。
すると、やっぱり原発が原因か、と言う人が出てきます。
実はこれ、間違いです。
例えば、もしその後、他の都道府県でも調査してみて、
青森…60
東京…65
愛知…72
などと出てきたらどうでしょう。
最初の3県だけの調査だけだと福島が突出して数値が高いので、福島に問題あり、と結論づけそうになってしまいます。
が、きちんと他の県を調査した結果、他の都道府県のほうが数値が高いことがわかれば、福島県の問題では無いことになりますよね。
実はこういう、一部の都道府県だけを調査する話が実際にあったんですよ。
福島を含め一部の都道府県だけを調査して福島が一番数値が高かったので原発原因説が浮上しました。
おかしいですよね。
ボクは別に原発が安全なんて思ってないですし、脱原発できるのならそのほうが良いと思っています。
でも、それとは別の話なんですよね。
間違った統計方法で結論を出してしまうと、結局、脱原発派は信用できないというふうに見られるんです。
でもだからと言って、上記の結果から、原発が原因ではないと結論付けるのも間違いです。
上記の結果だけでは、原発が原因の可能性もあるし、原発以外が原因の可能性もあるんです。
つまり、原発が原因だと結論づけている人も間違い、原発が原因ではないと結論づけている人も間違いです。
上記統計だけでは、どちらとも断定できない、が正解です。
脱原発を主張するなら、正しい根拠を元に主張するべきですし、原発推進するなら正しい根拠を元に主張するべきです。
現状、脱原発派にも原発推進派にもあまりにも非理論的で矛盾した主張が多いです。
この話は別に原発に限りません。
パソコン遠隔操作事件のときもありました。
片山容疑者が白か黒か確定証拠が出ないうちにどちらかに断定している人たち。
ちなみに日本(というか世界の先進各国)の刑事司法制度では、白か黒か確定しないうちは推定無罪なので、事前に犯人扱いしている人は間違いです。
もちろん事前に片山容疑者は黒だと言って、予想が当たった人もいますが、それは証拠に基づいて当たったのではなく、単に予想が当たっただけのことです。
その人に信ぴょう性はもちろんありませんし、むしろ刑事司法制度の大原則を破っている分、その人の判断力が疑われます。
たまたま予想が当たっただけで誇らしげにしても何の意味も無いです。
逮捕された時点では容疑者であって犯人ではない。
でも日本ではマスコミや多くの国民が、逮捕されただけで犯人扱いします。
それは多くの冤罪事件を産んできた警察・検察と同じ体質だと認識してくださいね。
何の罪もない人を陥れるひとつの原因です。
何の罪もない人を陥れるということは、これを読んでいる何の罪も無いあなたやあなたの家族が、何の関係も無い事件で逮捕され、何十年も刑務所に入れられたり死刑執行される可能性があるということです。
現実に日本で何度も起こっていることです。
恐ろしくないですか?
帰納法、演繹法の落とし穴にはまっている人が多いです。
物事の判断は正しい数値に基いて正しい判断力・教養・知識の元で行われるべき、という話でした。