物理メディア
昔は、音楽は、レコード、カセットテープ、CDなどの物理メディアで聞いていました。
音楽を聞くには、レコード屋さんに行って、レコード、カセットテープ、CDなどを買って来て、機器に挿入して聞くわけです。
その後、ファイルをダウンロードして聞く世の中に移行し、直近では、ストリーミングが主流です。
映画もそうですね。
昔はビデオテープやレーザーディスク、その後、DVDやBD。
でも、直近ではストリーミング。
要するに、丸や四角の物理メディアに保存する必要は無く、コンピュータがファイルとして読み出せればオーケーなのです。
膨大な財産
Appleなんかは比較的早期にその流れに乗っていました。
MacにBlu-rayドライブが搭載されませんでしたよね。
Appleはその頃にはすでに、物理メディアよりも、ネットでファイルを配布する指向だったからです。
物理メディアの対応を外せば、パソコンなどの機器にドライブを搭載する必要が無くなり、その分、シンプルかつ低コストとなります。
故障のリスクも減ります。
また、物理メディアには、紛失リスクもあります。
ボクも早い時期から、Appleと同じ考えでした。
なので、10年も前に、こんな記事を書いたわけです。
いまはSDカードスロット付きのAndroidスマホとiPhoneを使っていますが、どちらもSDカードなんか使わずに、クラウドで安全・カンタンにファイルなどを交換しています。
よく、自宅に、1000枚もの音楽CDを集めていたり、ビデオテープやDVDなどをコレクションしている人がいますよね。
ボクも、幼い頃は多少は音楽CDを集めたりしました。
しかし、気付いたんですよ。
いくら集めても、それらは再生機器が無くなれば無意味になる、と。
現に、ビデオテープやカセットテープなんて再生機器を探すのも大変です。
CDやDVDも、いつかは同じ運命になるでしょう。
物理メディアの最大のデメリットは、再生機器が無いと読めない、と言う点なんです。
膨大な資産がムダになります。
その点、コンピュータで読めるファイルと言う形、つまり、ソフトウェアとして保管しておけば、基本的には半永久的に読み込めます。
なぜなら、それを読むのはハードでは無くソフトだからです。
CDプレーヤーやDVDプレーヤーはハードウェアが必要です。
しかし、コンピュータのファイルは、コンピュータと読むためのソフトがあればオーケー。
もちろん、コンピュータも変化して行くでしょうけど、そのときも、ソフトの改変で済むのです。
例えば、WindowsのファイルはそのままではMacで読めませんが、MacにWindowsファイルを読むためのソフトがあれば読めます。
逆もそうです。
ハードを作るのには大がかりな設備とコストが必要ですが、ソフトは個人でも開発できます。
物理メディアからファイルへ。
これは、人類が生み出して来た膨大な資産を未来へ承継するための合理的かつ安全な手段なのです。
サブスクリプションに恨みを抱いているミュージシャンがいて、CDの時代に戻るのを望んでいるようですが、それだと、再生機器(CDドライブ)が必要なのです。
そうでは無く、サブスクリプションがキライなら、音楽ファイルダウンロードで売れば良いのです。
そうすれば、半永久的に再生環境は存在するわけですから。