逆走事故
起こりまくっているクルマの逆走。
今日もまた逆走があり、その結果、事故が起こりました。
高齢者の運転が問題になっていますが、それは比率の話であって、当然、高齢者以外の人も事故は起こします。
なので、高齢者排除は、事故防止のための手段のひとつであって解決法ではありません。
逆走事故に関しても、本質的な解決法を考える必要があります。
対症療法と根本治療
ボクは、このブログで何度も、対症療法と根本治療の話をしてきました。
例えば、ボートに乗っていて、船底の穴から浸水が始まったとしましょう。
水がどんどんボート内に入ってきて、このままでは沈んでしまいます。
ここで、対症療法と根本治療を考えます。
対症療法は、水をバケツですくい出す方法です。
それによって沈没を逃れるコトは可能です。
しかし、対症療法では問題は解決しません。
水は引き続き入り続けますから。
そこで登場するのは対症療法。
ここでの対症療法は、船底の穴をふさぐコトです。
これで浸水は止まります。
あえてカンタンは例を出しました。
世の中には、そんな事例がたくさんあるんですが、物事を本質で考えず、対症療法で済ますコトを考える人がたくさんいます。
ボクが上記の逆走事故のニュースを読んでいると、
片側2車線の国道を逆走するような人は免許取り消ししてください。こんな初歩的なコトができないならクルマの運転はさせるべきでは無い。
と言う主旨のコトを言っている人がいました。
免許取り消しは、まさに対症療法です。
問題は何も解決しません。
その人自身の免許が取り消されて、その人の問題は終わっても、また別の人が事故を起こすでしょう。
浸水は続くのです。
その結果、被害者は出続けるコトになります。
つまり、事故を起こしたから免許取り消し、と言う流れでは、将来の被害は防げないのです。
大切なのは、根本治療。
逆走する原因は、運転手の能力不足の他に、運転ミスもあります。
人間である以上、誰でも必ずミスをします。
ヒューマンエラーが起こる前提でインフラ設計すべきであり、ヒューマンエラーを起こすコトを否定すれば、もはや人間は不要と言うコトになります。
なので、根本治療は、人間がミスをして逆走しても事故にならないインフラ作り、さらに言えば、逆走できないインフラ作りです。
これはとてもハードルが高いですが、毎日、何千万台ものクルマが走る世の中で、知恵を絞るべきはそこなんです。
免許を取り消すべきと言う対症療法の意見を取り入れていても、今後の被害者の発生は防げないコトを知っておくべきです。
これは別に交通事故に限りません。
生活すべてにおいて当てはまります。
何かを引き起こした人を処罰するコトは、その人の問題であって、別の人には何の効果もありません。
なので、事故の防止にはならないのです。
事故が起こるたびに処罰、と言う対症療法よりも、事故が起こらないようにする根本治療が大事。
仕事や日常生活で問題解決する上で大切なコトですが、以外と対症療法に終始する人が多いので、問題に悩まされている人は参考にしてみてください。