賃貸マンション
一般に、ゴミ屋敷と言えば、一軒家を思い浮かべる人が多いかも知れません。
しかし、不動産管理の仕事をしていると、マンションのゴミ屋敷、と言うか、ゴミ部屋に遭遇するコトがあります。
賃貸マンションと言うのは、建物の所有者(オーナー)から、部屋を賃借して生活するモノですが、いったん、賃貸借契約が始まってしまえば、部屋の占有権は賃借人にあります。
オーナーであっても、管理会社であっても、正当な理由無く、部屋に立ち入るコトはできないのです。
勝手に入れば不法侵入です。
なので、基本的には、部屋の中で何をしようが、賃借人の自由です。
部屋の中にゴミを溜めるのも自由です。
部屋に収まらない
実際、ボクが遭遇した、賃貸マンションの1室のゴミ部屋は、文字通り、ゴミだらけでした。
浴室にもゴミがあるので、浴室は使われていません。
賃借人はどうやって身体を洗っていたんでしょうか。
毎日、銭湯に通っていたんでしょうか。
当然、掃除をしないので、あらゆる箇所が真っ黒です。
便器も。
賃借人には原状回復義務があります。
太陽光で日焼けして変色した壁紙などの自然な劣化や摩耗はオーナーの負担ですが、賃借人の故意による劣化は、賃借人の負担になります。
掃除をしなかったコトによって便器が真っ黒になったのなら、それを戻す費用も賃借人が負うコトになります。
結局、その人は、その部屋を追い出されるコトになりました。
理由はカンタン。
ゴミによる悪臭や虫の発生が、部屋の中に収まらなくなったからです。
マンションである以上、隣室が存在します。
さすがに、匂いが隣室に流れ込むようになりました。
と言うわけで、苦情殺到。
近隣への迷惑と言うコトで、退去してもらうコトになりました。
そうなると、原状回復義務が発生。
部屋の壁紙、天井、床、便器、浴室、キッチン。
とにかくあらゆる設備は汚れ、虫食いが発生し、腐敗しています。
当然、それを元に戻さないと次の入居者を募集できません。
よって、元に戻す費用を全額、賃借人負担に。
数百万円ですね。
なにせ、清掃だけでは済みませんから。
浴室やトイレの設備は交換ですよ。もはや工事ですね。
ボクはミニマリストなので、ほとんどモノを持っていません。
テレビすら持っていません。
前の自宅は6年間住みましたが、原状回復費用はゼロでした。
今の自宅もそろそろ5年ですが、非常にキレイです。
ゴミ部屋にしてしまうと、それだけで数百万円の負担。
本来、キレイにしていれば、払わずに済む費用ですよね。
数百万円あれば、クルマが買えますよ。
それを、次の人のために部屋をキレイにするコトに使うわけです。
ムダですよね。
ゴミを溜めがちなあなた。
普段から身の回りはキレイにしておくコトをオススメします。