競売不動産取扱主任者
12月9日は、競売不動産取扱主任者と言う、わりとマイナーな資格試験が行われます。
実はボクは受験します。
ブログを書いている場合か。
なので、おさらいがてら、記事を書くコトにしました。
ちなみボクは、宅建士でありマンション管理士でもあります。
そんなわけで、マンションの話を。
マンションを買う勇気
ボクは賃貸暮らしで、たぶん一生、賃貸暮らし。たぶん一生、独身な気がします。
あ、関係無いか。
世の中の多くの人は、いつかはマイホームを買うと言う昭和時代の国策を、平成が終わる今でも持ち続けています。
都会では戸建住宅は高いので、マンションを買う人が多いですね。
ローンを組んでマンションを買って暮らし、将来、ローン返済が終わる。
そのパターンでしょう。
生き方は誰もが自由なので、大いに結構。
ボクはその中のリスクだけ書き出しておきます。
マンションのようにたくさんの住居が集まってひとつの建物を形成しているような物件を区分所有建物と言います。
100戸のマンションなら、異なる100人が同じ建物を壁で区切って所有しているわけです。
ある意味、不思議な光景ですよね。
ひとつのモノを壁で仕切って、赤の他人同士が所有する。
区分所有建物って、話が単純じゃ無いんですよね。
なぜなら、壁で仕切ってキレイに分けられる部分だけじゃないから。
例えば、建物の玄関(エントランス)なんかは普通は1箇所ですよね。
100戸のマンションでもエントランスは1箇所だけ。
この1箇所の清掃やら、オートロックのドアの維持費なんかは、100戸の所有者で分担して出費します。
廊下とか屋上も、みんなで出し合って維持管理するしかありません。
そう言う箇所を共用部と呼びますが、共用部の維持管理はみんなの共同責任。
将来、いずれ外壁やら構造がボロボロになっていくので、20年後とか30年後には大規模修繕する必要が出てきます。
何千万円か何億円か。
そのときのための費用も、コツコツと貯めておく必要があります。
そんな修繕積立金や管理費が毎月必要です。
ローンの返済が終わった後でも、支払義務は発生し続けます。
もし、あなたがそんなマンションに住んでいて、その費用を払わなければ、すなわち滞納すれば、それは他の99人の他人に対して借金を背負うのと同じコトです。
滞納が積み重なって額が大きくなれば、共用部の維持ができなくなるかもしれません。
ボロボロのまま放置。
それは良く無いですよね。
なので、そうなる前に、他の99戸の人たちは、あなたから取り立てようとします。
もし、あなたにおカネが無ければ?
例えば失業とか。
すると、法的な手続きを経て、あなたの部屋にある所有物を売り払っておカネに変えます。
それでも足りなければ、あなた自身を追い出して、あなたの部屋を売却しておカネに変えます。
結局、ローンが終わっても、修繕積立金や管理費はずっと続きます。
将来、老朽化したときに、立て替えるかどうかの議論になるかもしれません。
区分所有法では建て替えの決議は、5分の4の賛成で決まります。
100戸すべてが同じ大きさの住戸なら、100戸のウチ80戸が建て替えに賛成なら、たとえあなたが反対しても、建て替えが決まってしまいます。
自分でおカネを出して買った自分の所有物なのに、他人の意見で強制的に取り壊される。
これがマンション、区分所有建物の運命。
もちろん、建て替えの費用は各自が負担します。
イヤなら出て行くコトはできますけどね。
マンションを買ったら一生安泰。
それは幻想ですよ。
昔は人の寿命は短かったんです。
マンションの寿命よりも先に人の寿命が終わっていました。
でも、人生100年時代。
30歳でマンションを買って、はたしてそのマンションは70年も持つでしょううか。
結局、老後に、マンションの建て替えに巻き込まれるか、出て行くか。
そんなコトを考えながら書きました。
では、試験、とりあえず受けてきます。