非天マザー by B-CHAN

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クルマのデジタルミラーの問題

ホンダe

 

 

みなさん。

ホンダeと言うクルマを知っていますか?

今月末に発表予定のホンダの電気自動車です。

 

新時代の自動車らしいコンセプトと装備で、非常に興味深いクルマです。

 

car.watch.impress.co.jp

 

 

一般的なガソリンエンジンのクルマであれば、このクラスのコンパクトカーだと、ほぼFFです。

FFとは前方(F)にエンジンがある前輪(F)駆動車と言う意味ですね。

前にエンジンがあって前のタイヤが駆動するので、前のボンネットの中に機構を納めるコトができ、車内を広くするコトが可能です。

後輪駆動車であれば、前のエンジンから後ろのタイヤを動かす必要があるので、前方から後方まで長い棒(プロペラシャフト)を通す必要があり、どうしても、床が膨らむんですよね。

タクシーはたいていが後輪駆動です。

タクシーの後席に乗ったら、中央の足元が盛り上がっていますよね。アレです。

 

ホンダeは、電気自動車なのでエンジンはありません。

そして、このクラスのコンパクトカーには珍しい後輪駆動です。

何せ、後輪を駆動させるのは後輪付近にあるモーターなので、プロペラシャフトは必要ありません。

必要なのは配線です。配線が占めるスペースなんてプロペラシャフトに比べたら圧倒的に小さいので、室内を広くできるんですよね。

モーターで動くクルマのメリットのひとつです。

 

 

デジタルサイドミラー

 

 

ホンダeのもうひとつの特徴がデジタルサイドミラーです。

上記のウェブページにある写真を見ればわかりますが、従来のクルマのサイドミラーの代わりに、カメラが付いています。

それで撮影した映像を車内の左右の端にある画面に映し出すわけです。

後方をガラスの鏡で見るのでは無く、カメラの映像で見るわけです。

 

ホンダe以外には、レクサスの一部の車種にデジタルサイドミラーが存在しますね。

 

これからのクルマは、デジタルミラーが一般化していきそうです。

しかし、色んな資料を見ていると、問題点を見つけてしまいました。

 

自動車の運転免許を取るには、視力の適性が必要です。

一定以上の視力が求められるわけです。

一般的に、視力と言うのは、遠方を見る能力なんですよね。

視力検査って数メートル離れた記号を見ますよね。

クルマの運転も、数メートル先以上の遠方が見えないと危険なので、視力検査は理にかなっているわけです。

ところが、デジタルミラーになると、その概念が覆されます。

従来のガラスの鏡のミラーなら、そこに映るのは遠方の景色です。

なので、ミラー内に映る景色を見るために、一定以上の視力が要求されます。

つまり、窓の外を見る視力と、鏡を見る視力は同等なのです。

 

ところが、デジタルミラーの場合は、見るのは、そこにある画面です。

つまり、運転手から見て遠方では無く、すぐそばなのです。

 

人間は、年齢が上がると、近くのモノを見る視力が衰えていきます。

遠くのモノは見えるけど近くのモノは見えなくなるのです。

なので、デジタルミラーの画面は見えなくなるんですね。

 

従来は、窓の外の景色もミラーに映っている景色もどちらも遠方なので、遠方に焦点を合わせられる視力があれば問題ありませんでした。

しかし、ホンダeだと、窓の外の景色は遠方であり、ミラーに映っている景色はすぐそばです。

遠方とすぐ近くの両方を見られる視力が要求されます。

 

もし今後、デジタルミラーが普及するのなら、運転免許取得時や更新時の視力検査も変える必要があります。

遠近両用の視力対策をしている人だけが運転できるようにしないと危険なんですよね。

従来の視力検査では、遠くは見えるけど近くは見えない人でもパスできてしまいます。

 

制度の改革が必要になってきますね。

 

ちなみにボクも、年齢が上がるにつれて、遠くと近くの見やすさが変わってきました。

遠くを見るためにコンタクトレンズを入れるんですが、そうすると手元のスマートフォンの画面が見にくい。

まさにこれですね。

今後、日本では圧倒的な高齢化社会が到来します。と言うかすでに到来しています。

社会の構造の変化に合わせて、制度も変えていかないと、危険が増すばかり難ですよね。

 

デジタルミラーの登場を見て、ふとそんなコトを思いました。