因果と相関
面白い記事がヒットしていますね。
なぜボクがこの記事を面白いと思ったか。
答えはカンタンです。
それはボクがこのブログで過去に何度も書いて来たことと同じことを言ってくれているからです。
そうです。
因果関係と相関関係の混同についてです。
世の中の現象で何らかの統計値を得たときに、その格差について、因果関係があると思い込む人が多いのなんの。
何でもいいんですが、例えば、平均身長の高い都道府県ベストスリー!
なんてのを発表するとします。
すると、当然、
- 1位……●●県
- 2位……■■県
- 3位……▲▲県
などと順位が出てくるわけです。
そして、●●県の人が身長が高い原因は、なんて分析が行われるわけです。
違う!
あのね、何かの統計を取ったとき、1位2位3位4位5位がぴったり同じ数になることなんて無いんですよ。
1億人も人口がいるので、当然ながら、必ず人数はバラけます。
つまり、順位ができるのは、ただの偶然なわけです。
別のモノで例えましょう。
例えば、サイコロを1億回振るとします。
1から6までの目が出る確率は計算上は6分の1ですが、じゃあ実際にやったら、1から6の目が出る回数は全部ぴったり同じだと思いますか?
もちろん多少はバラけます。
そしてそれに理由はありません。単なる偶然です。
しかし人は、理由を求めたがります。
求めるのは勝手ですが、因果と相関をきちんと分けないと、判断ミスをします。
ボクのずいぶん前の記事を読んでください。
統計の検証方法を誤った事例です。
しかし、現実に非常に多く見られる「ありがちな」話なんです。
統計
基礎的なトレーニングとして、命題に対する逆、裏、対偶の概念を知ってください。
すると、当然のように、この話が理解できるようになります。
思考を間違えれば、判断を間違えます。
統計の活用ミスと言う意味では、これらの記事も同様です。
他にも類似記事はたくさんあるので探してみてください。
とにかく、判断を誤ると命の危険すらあるのです。
そして、何の根拠も無い差別を助長することにもなります。
では、こう言ったミスを防ぐにはどうすれば良いか?
それはもちろんロジカルに物事を考えるトレーニングを積むしか無いんですが、ひとつだけ、カンタンな心がけをお教えしましょう。
それは、これ。
多数決で決まったことが正しいと言う思い込みをやめることです。
多数決と言うのは、あくまでも、それに賛同する人の人数が一番多いと言うことにすぎません。
それが正しいかどうかとは何の関係も無いんです。
もし多数決が正しいのなら、会社に経営者なんて不要なのです。
素人が大勢で多数決で決めればいいんです。
でも実際にはそれでは経営は立ちゆかなくなるでしょう。
医者のような専門家も不要になります。
素人が多数決で治療方針を決めればいいんです。
ね、変でしょ?
世の中の常識を捨てること。
きちんと考えて判断すること。
これが正解に最も近づくための心がけです。
最後にこれを載せておきましょう。
と言うわけで、冒頭の記事を書いた、せっかちパパさん。
今後もロジカルシンキングを布教してくださいね!
それはきっと世の中の役に立ちますから。