情報社会
ITとは、Information Technology、つまり情報技術です。
IT化の進歩は情報技術の進歩です。
昔は現在ほど、個人情報についてうるさく言う社会ではありませんでした。
例えば、雑誌にはプロ野球選手の自宅の住所なんて載っていましたしね。
ボクもインターネットが無い時代にサークルメンバーを募集するのに雑誌に載せましたよ。
実名と自宅の住所を。
そうすると、手紙で応募が来るわけですね。
当然、悪い人がいれば、悪用するコトもできたわけです。
ただし、インターネットが無いと言うコトは、情報が瞬時に世界中に拡散するリスクも無かったと言うコトです。
なので、一般人が実名と住所を雑誌に載せたところで、そんなにリスクも無かったんですね。
IT化、特にインターネットの発達で情報は時空を超えました。
瞬時に世界に届きます。
つまり、情報の発信者すら、情報の回収ができなくなりました。
このコトが、個人情報の取り扱いを慎重にさせた理由です。
監視
現代社会で珍しく無くなったのは、監視カメラです。
とにかく無数にあります。
都心部では何百台、何千台もの監視カメラが人々を撮影しています。
もちろん目的があります。
それは安全ですね。
監視カメラ自体が犯罪の抑止力になりますし、犯罪が起こっても監視カメラのおかげで犯人の特定が可能なコトが増えました。
犯罪行為自体の証拠にもなります。
特に、ネットワークで接続された監視カメラは強烈なパワーを発揮します。
極端に言えば、東京にいながら大阪での犯罪をリアルタイムに捕捉できます。
プライバシー
安全を確保するのと引換えに、人々はプライバシーを失いました。
犯罪をしない大多数の人々にとって、監視カメラはプライバシーの侵害とも言えます。
誰がいつどこにいたか、追跡できてしまうんですね。
日本ではそんなコトは無いと思いたいですが、仮に強権的・独裁的な政権が監視カメラを利用すれば、国民は下手な行動をできなくなります。
つまり、民主主義・自由主義の崩壊ですね。
IT化の進展はプライバシーと引換えに安全を手に入れましたが、それはあくあでも管理者の良心に委ねられている状態です。
ボクはたまに思うんですよ。
人体にGPS機器(もしくは類する位置情報機器)を埋め込んでおけば便利だな、と。
こんな国家はどうでしょうか。
出生と同時に体内に位置情報機器を埋め込むのを義務化する国家。
例えば、誰かに誘拐されても、位置情報がわかるので、すぐに駆けつけるコトができますし、そもそも犯人にも埋め込まれているのであれば、もはや誘拐事件は無意味なモノになりそうです。
また、山などで遭難しても、瞬時に場所がわかり、救出に役立ちます。
アルツハイマーで徘徊しても、すぐに察知できます。
誰がいつどこにいる。
この情報が人類を安全にするわけです。
ただし、必須条件があります。
使用するのはあくまでも緊急時。
日常の生活には使用しない。
これが厳密に法制化され遵守される。
それが大前提ですね。
もちろん国家の中枢で何が行われているかは国民は知るよしも無いので、性善説で使うしか無いんですが。
大切なのはテクノロジーよりも運用ですね。
あなたならどうしますか?
自分や家族のプライバシーリスクと引換えに大きな安全を得られる体内GPS。
埋め込みますか?
まあ実際には至る所に監視カメラがあふれている現在、半分そんな世界になっているんですが。