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マイナス金利でも銀行を使う理由

マイナス金利とは

 

マイナス金利が話題ですねえ。

マイナス金利、わかりますか?

おカネを預けた側が金利を負担しなくちゃいけないんです。

例えば、あなたが年利マイナス1%の金利で銀行に1万円を預けると、1年後には銀行に100円払わなくちゃいけないんですね。

 

いま話題になってるのは日銀の政策金利なので一般の人には直接的には関係無いんですが、景気には影響しますので、間接的に影響があると言えます。

 

が、難しい話は置いておいて、ここではちょっと違う話をしてみます。

 

銀行預金がマイナス金利なら

 

みなさん、もし、あなたの預けている銀行の預金がマイナス金利を始めたら、どうしますか?

例えば、年利マイナス0.1%とか。

1万円預けると1年で10円取られます。

100万円預けると1年で1000円取られます。

預金が500万円の人は年間5000円払わなくちゃいけません。

これくらいの預金残高の人って多いのでは?

解約して、自宅に現金を置いておきますか?

 

従来の常識で言えば、

 

「おカネを預けてやってるんだから、金利が付いて当然。」

 

となるはずですが、ここ20年ほど、銀行の金利なんてほとんど無いに等しいですよね。

それでも、世の中のほとんどの人はおカネを銀行に預けています。全額を自宅に置いている人はごくわずかでしょう。

 

それは銀行の果たすもうひとつの大きな役割があるからです。

銀行が預金者に与えるメリットは利息だけじゃ無いんです。

 

この世に銀行が無くて、すべての人が自宅に現金で保管している世界を想像してみてください。銀行が無いので、銀行口座を利用するクレジットカードも存在しないとしましょう。

 

出先での利便性

 

東京に住むAさん夫妻が沖縄に旅行するとします。

旅行にかかる費用はすべて現金で持ち出す必要があります。

飛行機代から宿泊費からレジャー観光など、数日の滞在で2人で合計15万円かかるなら、少なくとも15万円を現金で持ち運ぶ必要があります。

順調な旅であれば、それでもいいんですが、旅にはトラブルが付き物。

旅行先でスリにあったら?

旅行先でカメラが壊れたら?

旅行先で携帯電話が壊れたら?

旅行先で病気やケガをしたら?

予定以外に行きたい場所が見つかったら?

臨時の出費が発生するかもしれません。

臨時のアクシデントなので事前には金額は予想できません。

しかし、その時に現金を持っていなければ対応できないのです。

もし、沖縄で現金が足りなくなれば、いったん飛行機に乗って東京の自宅に戻り、不足分の金額を持って、また飛行機で沖縄に戻ることになります。

しかし現地で、片道の飛行機代すら無くなってしまえばゲームオーバー。東京にすら戻れません。

自宅におカネを取りに戻るだけで往復の飛行機代が数万円。時間も数時間。

大きいですよね。

 

銀行の(もしかしたら)最大の利便性はここにあります。

全国どこでも無料もしくは数百円の手数料でおカネを引き出すことができるんです。

銀行のシステムのおかげで飛行機で往復する必要が無いわけです。

ATM手数料が数百円掛かることを批判する人がいますが、それはそういうサービスを受けているわけですから、ボクはその批判は当たらないと思っています。

数百円の手数料がイヤなら銀行を解約して自宅に現金を置いて、その都度取りに帰ればいいんですよ。

 

マイナスでもメリット

 

そう考えると、マイナス金利とも天秤に掛けられますよね。

銀行に預けているとマイナス金利、つまり金利が取られる。

しかし解約すれば、財産の保管リスク(盗難や火災など)と、出先での資金不足のリスクをすべて自分で負うことになります。

そのリスクを考えれば、0.1%のマイナス金利を払ってでも銀行に預けた方がメリットが大きいんですよね。

 

銀行と言うと、一般の人にとってはどうしても預金とかローンの役割ばかりに目が行きがちですが、実は銀行の全国ネットワークが無くなれば、とてつもなく生活が不便になります。

ATMの手数料はその便利なサービスに対する代金なんですね。

 

自宅におカネを置かなくても、どこでも自由に引き出せる。

これ、まさにクラウドじゃないですか。

ITの世界ではここ数年でクラウドが普及しましたが、金融界では昔から当たり前のことだったのです。

 

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