親指シフトキーボード
かつて、キーボードでの文章入力コンテストで優勝の常連だったのが、
親指シフトキーボード
でした。
ボクも昔、富士通のOASYSと言うワープロ専用機を持っていて、親指シフトキーボードを使った経験があります。
非常に優れたキーボードで、JISキーボードのかな入力やローマ字入力なんかよりも圧倒的に高速に日本語入力が可能です。
評論家の勝間和代氏が今でも使っているコトでも有名ですかね。
ただ、優れたモノがマーケットを制するとは限らない。
悲しいお知らせです。
ローカルとグローバル
親指シフトキーボードは工業製品としては非常に優れていましたが、絶対に世界では売れません。
何せ、日本語は日本でしか話されないローカル言語ですから。
ここからは話は変わるんですが、ボクは、世界共通言語が必要だと思っています。
現在は、英語がほぼ世界共通言語になっています。
そうすると、イギリスやアメリカなどの嫌悪感を持つ人もいるかも知れませんが、ボクが言っている意味は、イギリスやアメリカの良し悪しとは関係ありません。
日本で、例えば、東京都の人と神奈川県の人が異なる言語を話せば不便ですよね。
そのために無駄な翻訳コストが発生します。
意思の疎通レベルも落ちます。
現在の世界では、それが国家単位で存在するわけです。
ボクは日本語は美しいと思っているので、日本語は日本語として、日本人が語れば良いと思いますが、それとは別に、世界共通言語として、英語を採用すれば良いと思うんですよね。
英語が読めないと言うだけで、世界中の情報の大半が読めないコトになります。
江戸時代に鎖国をしていた日本が200年間、世界から遅れ、明治の開国によってようやく前進し、戦争も経験し、民主主義も手に入れました。
これは別に馬鹿にする話ではありませんが、例えば、現在の日本人が、アフリカやアマゾンなどの奥地で、どの文明とも接触せずに、原始的な生活を送っている民族を見て、憧れる人は少ないと思います。
また、未開の民族も、文明を知った上で、あえて未開を選んでいるのでは無く、おそらく、文明そのものに触れたコトが無いだけなんだと思います。
日本はIT分野ではすっかり後進国ですが、ボクは言語の壁も問題のひとつだと思っています。
文字入力システムに関して、英語を世界共通言語にしておけば、英語キーボードや英語のユーザーインターフェースひとつだけ開発すれば済みます。
でも、現在のように、各国の言語がバラバラだと、その数だけローカライズする必要があります。
つまり、それは、実は、ムダなコストです。
世界共通言語があれば、そのおカネと時間を別のコトに使えるわけです。
特に日本語や中国語などは変換と言う作業が必要なのが、他のアルファベット系言語との大きな違いなんです。
今、ハンコをやめようと言う動きが始まっています。
ハンコも文化としては残して良いと思うんですが、それとは別に、実務では世界共通の方法、つまり、グローバル化を進めるほうが、人間の負担は減ります。
言語もそう言う意味で、日本語文化を残しつつ、世界のすべての人が、共通言語で交流する、それが理想だと思います。
それだけで、得られる知識もローカルからグローバルに広がります。
知見が広がると言うコトは成長につながります。
さらに、もうちょっと過激に言えば、ボクは、世界共通言語により、戦争も減るのではとすら考えます。
例えば、東京都民が防衛のために神奈川県に向けてミサイルを配備しませんよね。
同じ国だからです。
世界共通言語は、世界平和への礎。
もちろん現実はそうではありませんが、もしそうなったら戦争で悲しむ人が減るわけで、少なくともボクはうれしいですね。
ちょっと話がそれたので、そのあたりは、こちらの記事に。
と言うわけで、親指シフトキーボードは文化遺産として遺しましょう。