プロ野球人気の話題
みなさん、こんにちは!
B-CHANです。
昨日の記事は読んでいただけたでしょうか?
プロ野球人気の増減の話をすると、プロ野球人気の高低の話にすり替えてしまう人が多いという話 - 非天マザー by B-CHAN
実は、この記事の趣旨は、プロ野球の話はまったく関係なくて、ある話の数値の「増減」と「高低」を混同する人が多いということを言いたかったのでした。
たまたま例えとしてプロ野球を出しただけで、別に何でも良かったんです。
プロ野球の話だと誤解された方がコメント欄に書き込まれていたので説明しておきました。
プロ野球の人気の増減
さて、今日は、ホントにプロ野球の人気の話をしてみます。
先日も書いたとおり、ボクはプロ野球からサッカーからバレーからボウリングからテニスから何でも好きで、プロ野球も12球団のファンです。
日本のプロ野球の人気が落ちていると言われていますが、実際どうでしょうね?
テレビの視聴率(全国放送)は明らかに昔より落ちていると言われていますが、落ちているのはジャイアンツの試合ですよね。
例えば、めったにテレビで放送されないパ・リーグの試合なんかは、実は視聴率はそんなに落ちてません。
そうです。
今も昔も視聴率が悪いんです。
まさに高低で言えば低ですが、増減で言えば増でも減でも無いんです。
ジャイアンツの試合について言えば視聴率は落ちていますが、他のチームに関しては視聴率は落ちていない、と言えます。
繰り返しますが、「高低」と「増減」は別なので気を付けてくださいね。
そういう意味で、視聴率で見た人気では、ジャイアンツ以外のチームは人気は落ちていないと言えるわけです。
もともと低くて今も低いわけですから。
では観客動員数はどうでしょう。
ジャイアンツとかタイガースなどは昔から球場がほぼ満員になるので、観客動員数はこれ以上は大して伸びないんですよね。
つまりジャイアンツとタイガースは観客動員数の面での人気は上がっていないし下がっていない。
昔も今も高い、という事です。
繰り返しますが、「高低」と「増減」を混同しないでくださいね。
プロ野球人気が落ちたかどうかは「高低」では無く「増減」の話ですよ。
他のチームに関してはセ・リーグはだいたい横ばいですかね。
昔から常に満員とは言えないけれど、ガラガラでも無い、という感じ。
もちろんチームが好調な年は観客動員数も好調だったりしますが。
一方、パ・リーグは、昔は閑古鳥が鳴いている、観客を一人ひとり数えられるくらいのガラガラのスタジアムが当たり前の時代が続きました。
あるチームの1年間の観客数の合計がジャイアンツの1試合にも満たない年もありました。
それが今では、さすがに一人ひとり数えられるくらいガラガラの試合はほとんど無くて、どのチームもそれなりににぎやかになりました。
まだセ・リーグよりは少ないですが、昔のパ・リーグと比べると人気は上昇しています。
つまり、観客動員数で見ればパ・リーグは、人気は上昇していると言えます。
ここまで整理すると、
- セ・リーグ
- テレビ視聴率……落ちている
- 観客動員数……横ばい
- パ・リーグ
- テレビ視聴率……横ばい
- 観客動員数……増加
なので、この2つの要素だけで判断すれば、セ・リーグは人気が落ち、パ・リーグは人気が上昇している、と言ったところですね。
念のため、もう一度繰り返しますが、人気の増減の話をしているのであって、人気の高低の話をしているのでは無いですよ。
もちろんプロ野球人気は、この2つの要素だけでは測れないので、全体としての人気の増減は断定しにくいですが、少なくとも20年前のように、日常の会話でプロ野球が出てくることは少なくなりましたし、感覚的には縮小傾向にある感じはします。
少なくともプロ野球マーケットは10年前、20年前の2倍、3倍になってはいません。
メジャーリーグとプロ野球
さて、20年前には市場規模がおよそ1500億円でほとんど同じだった日本のプロ野球とアメリカのメジャーリーグ。
それが今では、日本のプロ野球の市場規模はあいかわらず1500億円前後なのに対し、メジャーリーグは5000億円以上の規模に成長しました。
同じ期間に成長できなかったプロ野球と爆発的に成長したメジャーリーグ。
何が違ってたんでしょうか。
ここでヒントになるのが、セ・リーグとパ・リーグ。
さっきも書いたようにセ・リーグの人気はそんなに伸びていないのに対し、パ・リーグは人気が上昇しています。
(もう一度言っておきますが、人気の高低では無いですよ。高低で言えば今もセ・リーグの方が人気が高いでしょう。ここでは増減の話です。)
なぜセ・リーグは伸び悩み、パ・リーグは人気が増加したのでしょうか。
それはまず、テレビの問題。
昔からテレビで見てもらえるセ・リーグは、それだけで知名度が上がりますし、巨額の放映権料が入ってきます。
言い方は悪いですが、恵まれた環境にあったので、あまり死にモノ狂いの経営努力は必要無かったんですね。
一方のパ・リーグはテレビで放送されないので、どうやっても知名度で劣ります。
なので死にモノ狂いで経営努力してきました。
パ・リーグのほうが球団のファンサービスが良いと言われるのも、そういうところから来ています。
例えば、球場のトイレが汚いとか設備が悪いという問題。
セ・リーグの場合は大部分が球団が球場を管理していません。
あくまでも球場を持つ会社から球団が借りて、そこで試合をしています。
武道館をミュージシャンが借りて、そこでコンサートをするのと同じですね。
だからお客さんが、球場のトイレの汚さを球団に訴えても、球団はどうしようもないんですね。
でもパ・リーグの多くは球団が球場の指定管理者となったり、球団が球場を保有しています。
なので、球団が自分の裁量でトイレをキレイにしたり、座席をゆったりと快適なモノに改良したりできるわけです。
観客の要望に応じやすいんですね。
もともとテレビでの中継がほとんど無かったパ・リーグは、プロ野球中継の視聴率が落ちたと言われても、ダメージが無いわけです。
しかしセ・リーグは収入の柱の一本をテレビの放映権料に頼っていたので、現在のようにテレビ中継がほとんど無くなってしまうと、収入源はパ・リーグと同じ構造になります。
そうです。球場の入場料収入がメインになります。
そうなると、球場が汚いなどの問題は致命的になりますね。
なので、最近はセ・リーグの球団もパ・リーグのやり方を追いかけるようになってきました。
ファンサービスにチカラを入れるのは、ファンにとっては、良い話ですね。
リーグと球団
さて、メジャーリーグに話を戻します。
メジャーリーグと日本のプロ野球の大きな違い。
それはメジャーはリーグ全体の一体経営、プロ野球は球団ごとの個別経営だという点です。
メジャーリーグは戦力の均衡化を徹底しています。
その結果、毎年、どのチームが優勝するか目が離せなくて、ファンを引きつけます。
日本のプロ野球は、特にセ・リーグの場合、2年に1回はジャイアンツが優勝しています。
6チームもあるのに、2年に1回は同じチームが優勝するリーグです。
ジャイアンツが悪いわけでも無いですし、ジャイアンツのファンにとっては喜ばしいでしょうが、スポーツのリーグとして見た場合、2分の1の確率で同じチームが優勝するリーグって、魅力あるでしょうか。
ほとんど最初からわかりきっている結果を見せられても、当然、ファンは離れていきます。
昔のように娯楽が他に少ない時代は、それでも人々はプロ野球をテレビで見ました。
でも今はもうプロ野球にはライバルが多すぎます。
ドキドキハラハラできないペナントレースを見せられても納得できない人が増えたんですね。
メジャーリーグは一体経営で、あくまでも野球のライバルは野球以外です。
野球以外の娯楽に勝つために野球全体を盛り上げるための施策を打っているのがメジャーリーグです。
しかし日本のプロ野球ではチームごとにバラバラです。
セ・リーグはセ・リーグ球団の利益のために交流戦を減らせと言い、パ・リーグはパ・リーグ球団の利益のために交流戦を増やせと言う。
自分の球団が良ければ他の球団は不利益でも良いという考え方です。
こうやってチーム間で亀裂を作って、プロ野球全体を盛り上げる視点を見失っている間に他の娯楽にファンを持って行かれてしまう。
これが日本のプロ野球の現状でしょう。
昔はテレビ中継によって、放っておいても人気と知名度を確保できたセ・リーグ球団。
でも今はテレビ中継がほとんど無くなったので、セ・リーグ球団もパ・リーグ球団も条件は同じだと言えます。
そうなればファンサービスにチカラを入れるチームが成長します。
閑古鳥当たり前だったパ・リーグがここまで観客を集めるようになったのは、まさにメジャーリーグの経営手法を持ち込んだからです。
人間は同じモノを何度も見せられると飽きます。
だから新しい経験をするために旅行に行ったり人と出会ったり食事に行ったり映画を見たりするわけですね。
長年ずーっとジャイアンツ対それ以外という構図でペナントレースを続けているセ・リーグは新しい体験を提供しないと、ますます野球離れに繋がります。
日本のプロ野球にはもっと戦力の均衡化が必要でしょう。
毎年、どのチームが優勝するかわからないドキドキ感。
それによって、ほとんどいつも同じチームが優勝するという「飽き」から開放されます。
そうすれば、プロ野球全体の市場も拡大すると思います。
現にメジャーリーグがやったわけですから。
ボクも個人的には新しい経験をしたいので、今まで実現していない、マリーンズ対カープ、とか、バファローズ対ドラゴンズ、ファイターズ対ベイスターズなどの組み合わせの日本シリーズを見てみたいモノです。
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