不動産管理
ボクのサラリーマンとしての今の顔は不動産管理業の社員です。
街の不動産屋さんに行って賃貸物件を見つけてもらって入居したお客さんとは入居してからがお付き合いとなります。
例えば、部屋の設備が壊れた時なんかの対応をするわけです。
一方で、その建物のオーナーからの依頼も受けます。
というか本来はオーナーから物件の管理を請け負っているので管理業なんですね。
その具体的な作業として住民対応があるわけです。
で、ボク自身も賃貸物件に住んでいます。
ボク自身は今住んでいる物件で人生で6軒目の賃貸物件です。
まあよく引っ越しています。
引っ越して新しい部屋に住むのは楽しいですからね。これからも引っ越すでしょう。
そんなボクから賃貸住民のみなさんに、ひとつアドバイス。
それは、
ちゃんと掃除しましょう
ってことです。
賃貸物件に住んでいると、いつかやって来るのが「退去」ですね。
退去時にはボクのような管理会社の人間が来て、室内をチェックします。
一般的には、部屋の賃貸借契約には原状回復義務が付いています。
つまり、借主は返す時には入居時と同じ状態にする義務があります。
でも、建物ってのは年数がたてば当然のように劣化します。
実は、自然に劣化する部分は借主の原状回復義務は免除されるんです。
あくまでも一般論ですけど。
例えば、ごく普通に暮らしていれば、和室の畳はすり減りますよね。
壁に沿ってたんすなどを置いていれば、壁が日焼けして、たんすがあった場所とそれ以外の場所とで色に差ができますよね。
それは、生活に必要なことなので、借主が元に戻す義務は無いんです。
ただしあくまでも一般論です。
契約の中に、そういうのも借主が負担する、と書いてあれば、それは借主負担です。
逆に、生活必需じゃないこと、例えば部屋でタバコを吸って壁紙が変色した場合、それを戻す費用は借主負担になります。
床なんかでもそうです。
普通に暮らしていてすり減った場合は問題ありません。
しかし、例えば醤油なんかをこぼして、それをすぐにふき取らずに放置して床にシミができてしまった場合は、住民の負担で原状回復しなきゃならないんです。
普通に暮らすというのは、要するに、部屋の中はちゃんとまともに管理してね、という意味でもあるんです。
管理会社は部屋の中には無断で入れないんです。
賃貸借契約が開始した以上、部屋の内部は住民の管理に置かれます。だからその中での出来事は住民の責任なんです。
汚すぎる部屋
で、ボクがたまに経験するのは、退去時にとにかく部屋が汚い人。
男性の一人暮らしに多い気がします。
ぶっちゃけ、吐きそうになるくらい汚いんですが、ボクはそれを顔に出さないように我慢しながら、お客さんと最後のやり取りをします。
汚れがこびりついて真っ黒な白い便器。
これは、便器を通常の状態に保つという住民としての義務を果たさなかったわけですから、汚れが落ちなければ、住民の費用負担になる可能性が高いです。
他によくあるのがカビの放置。
もう、特に日の当たりにくい箇所なんかは、黒カビでびっしりだったりする人がいます。
本来は普通の生活、つまり掃除の義務があるんです。
部屋がめちゃくちゃキレイでモノも少ないミニマリストのボクから見れば、なぜこれほどまでに何年も掃除しなかったんだろうと思うんですよね。
でも実際にそんな人は少なからず存在します。
もったいないです。
入居時に、敷金って預けるじゃないですか。
あれ、必ずしも全額返ってくるとは限らないんですよ。
要は、ちゃんと管理や掃除をせずに、カビだらけ汚れだらけにした場合、その回復費用は住民の負担になるわけですから、その費用は敷金から差っ引かれるんです。
退去だから預けた敷金が返って来て臨時収入気分になる人、多いでしょう。
でも、いざ退去してみたら思ったほど返って来ない。
そして管理会社といざこざになる。
よくあるパターンですが、法的にも原状回復義務を契約に入れることは問題ないので、いざこざの場合、住民が負けることも多いです。
ただし注意しなきゃいけないのは、住民が素人で無知であることにつけこんで、本来は貸主の負担であるはずの費用を請求するケースがあるということです。
詐欺ですね。
だからこそ、基本的な知識を持って欲しいんです。
ちゃんと掃除などを行い普通の生活をする限り、自然な劣化を回復する費用は貸主の負担です。
なので、言っておきますね。
日常からきちんと普通の掃除は行っておきましょう。
そうすることで無駄な出費を防ぐことができます。